トヨタが人気の理由は

トヨタ車は他社の車に比べて技術的に信頼ができるという声も割と聞かれます。
多くの人が乗っているだけでも安心のブランドメーカーともされています。
周りの人と同じことをしたがる日本人の特徴も拍車をかけているとも言われてます。
しかし、そのような理由だけでなく、トヨタの考え抜かれた販売理論によるところも大きいのです。
それは技術論ではなく経済論とも言えるものです。
そしてこれらの人気の理由の根本にあるところは何なのかも押さえておきたいところです。

トヨタ車の販売実態

・トヨタ車は高く売れる
トヨタ車は中古車市場でも好調で、それは車そのものの人気が支えている以上に販売においてトヨタの戦略が関わっています。
トヨタ車を購入する理由の多くにあることに、中古車として売却する時に高く売れると言うことがあります。
これは確かにデータもあって、同じランクの車に対して10～20％も高く売れているらしいのです。

・値引き競争をさせていない
一般に新車の定価は定まった金額ですが、実際の販売価格は各販売店で自由に設定されているものなのです。
ですから例えば同じ市内で同じ車でも、販売店が違えば値引きの幅も違うことが往々にしてあるのです。
それをトヨタでは、基本的に大きな値引きをさせないようにしてきました。
そのためにも同じ地域で販売店間の競争が起きないように、同じ車は1店舗でしか販売しないように配置しているのです。
例えばカローラを買うなら近くのトヨペットでは売っておらず、トヨタカローラまで行かなければ売っていなかったりします。
そしてトヨタカローラは同一地域に一店しかありませんから、店の間で値引き競争が起こせるはずもないのです。
これはトヨタだけが約半世紀も前の昔から行われているのです。

・売値が下がらなければ買値も下がらない
新車販売で過度な競争が起こらず一定の値が確保されると、中古車の買い取り値も高く設定できるようになります。
ですから新車で車を高く買ったように見えても、中古車として買い取ってもらう時にも相応に高く売れる訳です。
この流れでトヨタの客は損はしない仕組みになっているのです。
これが値引き競争をしていると、中古車の取引価格も下がってしまうことになります。
そこで今度は他社の車に切り替えようとしたくなったりもするのです。
つまりトヨタは捕まえた客を逃がさず、リピーターとして確保する戦略を取って来たと言えるのです。

・買取専門店ティーアップはトヨタ直営
「車売るならティーアップ」でお馴染みの中古車買取店ティーアップのティーはトヨタのTだったのです。
ですからここではトヨタ車であれば、高く買い取ってもらえます。
こうして自社内で中古車の流通ルートを確保しているかのような面もあるのです。
まさに車の取引価格を廃車になるまで見越した販売戦略があると言っても過言ではないのです。
ここで設定された高い買取価格に競争するかのように他社も高く設定してくれますので、ますますトヨタ車が人気になってしまうのです。

トヨタは顧客を第一にしている

トヨタの買ってもらった車を最後まで大事に乗ってもらおうとする気持ちの表れが、中古車の販売価格の維持に繋がっているのかもしれません。
ここでトヨタのコマーシャルをする訳ではありませんが、日本の車市場の中で確かに顧客の目線になって経営をしているのがトヨタと言えます。
高出力エンジンの開発、環境にやさしい車の開発、斬新なデザインの開拓などトータル的に見てもトヨタが日本の車を席巻しているのは明らかなのです。
車自体の派手な演出にばかり目を奪われて、そこにトヨタ車の人気があるだけではないことがわかってもらえたでしょうか。