働き盛りの天敵!ぎっくり腰はなぜ何度も繰り返すのか!?
- 2020/01/09
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働き盛りの天敵!ぎっくり腰はなぜ何度も繰り返すのか!?
順調な日々に突如やってくる「ぎっくり腰」は、その威力から「魔女の一撃」とも称されています。
症状の大きさには差はあれど、酷いぎっくり腰になると立ち上がることすら困難になり、日常生活に多大な影響を与えてしまいます。
そして、いつの間にか常套句のように言われている「ぎっくり腰は一度なるとクセになるからね~」という言葉がありますが、整骨院に15年以上携わってきた筆者の見解は「ぎっくり腰が繰り返すには理由があり、理由を解決すればクセになることはない」ということです。
今回はぎっくり腰が引き起こされるメカニズムや実例や予防方法などを徹底的にご紹介して、二度とぎっくり腰で苦しい思いをすることのないようアドバイスいきたいと思います。
腰の役割とは?
まずは、ぎっくり腰が起きてしまう説明の前に、腰の役割をご紹介していきたいと思います。
・カラダを支える
腰は、頭や首や腕などの重たい上半身を支える役割を担っています。
・臓器を守る
消化器、生殖器、泌尿器などの臓器を守る役割も腰が担っています。
・カラダを動かす
歩く、走る、座る、立つなど…。
様々な動きに腰が関与しています。漢字ではカラダに要と書きますが、まさにカラダの中心的存在が腰なのです。
ぎっくり腰が起きてしまうメカニズムとは?
ぎっくり腰とは正式名称では「急性腰部捻挫」と言われており一般的には「腰部に急激な外力が加わることで関節や軟部組織に負担が掛かり炎症や捻挫を引き起こす状態」という解釈が大半です。
例えば、重たいものを持ち上げようとした時に腰に痛みが走ってぎっくり腰になってしまったという方は多いです。
しかし、同じように多いのが
・顔を洗おうとしてぎっくり腰になった
・立ち上がろうとしてぎっくり腰になった
・寝返りをうったらぎっくり腰になった
など、決して無理な動きをしている訳でもないし、日常生活の動作の中でぎっくり腰になる方が圧倒的に多いのです。
なぜ些細な動きでぎっくり腰になってしまうの?
日常生活の動作だけでぎっくり腰になってしまっていては日本全国民が毎日ぎっくり腰で地面を這いつくばっている世界になってしまいます。想像しただけでおぞましいです…。
しかし、ぎっくり腰を引き起こしてしまう理由として「日常生活の動作」というものは、あくまでも「きっかけ」に過ぎません。
きっかけとは原因がなければ意味を持たないものです。
実はぎっくり腰になってしまうにはしっかりとした「原因」があるのです。
ぎっくり腰を繰り返す原因は「足と足」??
皆さんは日常生活で以下のような姿勢をとっていませんか?
・椅子に座って足を組む
・寝ている時に足先を重ねている
・がっつりとあぐらをかく
おそらく殆どの方がしているであろう上記のような姿勢。
ポイントはいずれの姿勢も「足と足が重なっている」のです。
人のカラダはこのような重ねの姿勢に弱く、歪みを作ったり、筋肉バランスを崩したりしてしまいます。
上記の姿勢を続けることで時間を掛けてジワリジワリと崩れていった骨格や筋肉には多大なストレスが加わっていきます。
特に足と足を重ねる姿勢は「骨盤」という人間のカラダを支える土台のような骨のバランスと「脊柱起立筋」という背骨を両脇から支えている筋肉のバランスを崩してしまいます。
この両者のバランスが崩れ、カラダのストレスが爆発寸前になり、日常生活の動作が引き金になりぎっくり腰を起こしてしまいます。
しかし、多くの方は元々のストレスには気が付かずに目先の動作だけに目を向けてしまいます。
何も原因が改善されていないため、痛みはおさまってもまた同じことを起こしてしまうのです。
これが「ぎっくり腰はクセになる」という言葉に繋がってしまっているのです。
ぎっくり腰改善実例集
ここでは実際に筆者の経営している整骨院の実例を取り上げていきます。
・50代男性(事務職)
毎年のようにぎっくり腰で来院しています。
原因を伝え日常生活の姿勢に気を付けるように伝えるも実行に移してくれません。
更に痛みが減って来ると直ぐに独断で来院を辞めてしまいます。
実はこのような方は殆どです。
喉元過ぎれば熱さを忘れるという言葉のように痛みは消えれば原因になんて目を向けずにまたぎっくり腰になりやすい生活を続けます。
この方は未だ現在毎年の2~3回のペースで同じぎっくり腰で来院しています。
・30代男性(営業職)
年間2~3回程度のぎっくり腰を繰り返していました。
ある時本当にぎっくり腰を繰り返したくないからという理由で毎月カラダのメンテナンスをすることを決意しました。
しかし行うことは、「日頃からしていた足組みとあぐらをかくこと辞める」という2点のみ。
後は、月に1回当院でカラダのバランスを確認するだけといった内容です。
それから5年が経ちますが毎年していたぎっくり腰を未だ1度たりとも起こしていません。
・40代男性(介護護職)
日頃から介護職の介助による力仕事でぎっくり腰を起こすこともしばしばでした。
どうにかぎっくり腰を起こさないカラダを作りたいと思い来院されました。
行ったことは先ほど同様に「日頃の足を足を重ねる姿勢を徹底的に辞める」ということと、介護職のような力に耐えうるインナーマッスルの強化のひとつで「ドローイン」をしてもらうようにしました。
あれから3年経ちますが目立ったぎっくり腰は一切見られなくなり、快適に仕事を続けています。
思い出すだけで分かる!あなたのカラダの歪みチェック!
先程から幾度となく出て来る「骨の歪みや筋肉バランスの乱れ」ですが、実はその場で何もせずに思い返すだけで分かるチェック方法があります。
・椅子に座った時に二本足で座るより、足を組んだ方が楽だと感じる
・寝る時に仰向けで寝ることがキツいため、横向きやうつ伏せで寝ることが多い
・両親がよく足を組んでいた
この3つのうち1つでも当てはまればあなたのカラダはバランスを崩している可能性が高いです。
椅子に座る時に二本足をしっかりと床につけて座る方が安定感が増して座りやすいのは当たり前のことです。しかし、バランスが崩れている方は自分のバランスの悪さが露呈され座りづらく感じてしまいます。その為、敢えてバランスの悪い「足を組む」という方法で帳尻を合わせているのです。
仰向けで寝るときつくなるのも同様です。仰向けのような自分のカラダのバランスをまじまじと感じることが出来る寝方は実際にバランスが崩れている方にとっては寝心地が悪い物です。
両親がよく足を組んだり、不良姿勢をとっていた方はその姿勢を真似している方が多いのです。
親子の姿勢や姿形が似ているのは、遺伝とは別に同じような日常生活での姿勢をしていたということも原因のひとつになります。
今から気軽にできるぎっくり腰対策方法!もうやるしかない!
先述したようにぎっくり腰は日頃からの些細な姿勢や使い方を気を付けることで十分に予防することが出来ます。
ここでは日頃からしてしまう姿勢や動作で気をつけた方が良いことをご紹介していきます。
・足を組む、重ねない
・うつ伏せで寝ない
・あぐらをかかない
・荷物を持つ時に腰を曲げてしまわない
・朝起きてすぐにカラダを動かさない
・1時間以上座り続けない
いずれも今からでも取り組むことができる些細なことですが、実行できた時の効果は絶大です。
まとめ
ぎっくり腰は十分に防げるものです。
クセになるという言葉だけで諦めてしまうのは勿体ないです。
これからの人生で何度もぎっくり腰になり、時間もお金も奪われ続けていくのか?
もう二度とぎっくり腰をしない快適な人生を過ごすのか?
全てはあなたの今日からの行動しだいです。