飲むのは悪党?それとも大人?ブランデー入門

  • 2019/03/18
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あの悪党が飲んでいたのは、ブランデーだった?!

あの悪党が飲んでいたのは、ブランデーだった?!
その昔、アニメに登場する悪党といえばガウンに身を包み、毛足の長い猫を抱きながらグラスを手にしていたものでした。彼が口にするグラスの中身はブランデー、脚付きのグラスの底部を、手のひらで包み込むようにして持っているのが常でしたから、恐らくそうではなかったか?と、今となっては思うのです。しかし、少年時代の私、アントニオ犬助は、それをワインと勘違いしていたもの。初めてワインを口にした時も、あたかもブランデーのようなグラスの持ち方をして、大人の方からやんわりとたしなめられたものでした。

なぜ、ブランデーグラスの底を手のひらで包むようにして持つのかというと、人肌で暖めた方がブランデーの香りが立つようになるから。食後のゆっくりした時間に、香りを楽しみ、ストレートで舐めるように味わうのがブランデーの基本的なたしなみ方になります。

 

日本ではブランデー=コニャックという風潮

蒸留酒であるブランデーには数々のブランドがあるのですが、ブドウを原料とする「コニャック」「アルマニャック」、その他に分類されます。コニャック、アルマニャックはフランスの地域の名前。それぞれブランデーの名産地なのですが「ヘネシー」や「レミーマルタン」といった有名ブランドはコニャックに集中していますから、アルマニャックはコニャックに比べるとやや劣る印象になります。またコニャックとアルマニャックに、リンゴが主原料の「カルヴァドス」を加えて世界3大ブランデーと呼んだり、ワイン用のブドウの絞りカスから造られる「グラッパ(イタリア産)」や「マール(フランス産)」など、その他に分類されるブランデーもバリエーションに富み旨いもの。しかし日本でブランデーといえば、主にコニャックを指すと考えておけばよいのではないでしょうか。

 

「ヘネシー」を例にブランデーのグレードを押さえよう

そんなブランデーの代表的なブランド「ヘネシー」が現在、日本で販売しているグレードは「VS」「VSOP」「XO」「パラディ」など6種類なのですが、入門編はVS。ヘネシーが主に若年層をターゲットに力を入れているグレードで、ポケットボトルはコンビニでも見かけるほど安価なもの。熟成年数が数年という若い原酒から造られていますから、ストレートで口にするには少々荒々しい印象、カクテルベースになることも多いグレードです。

そしてVSOPは熟成5年以上、XOは7年以上の原酒で造られているグレードになるのですが、これ以上のグレードになるとストレートでも楽しめるはず。しかしグレードが上がると当然、価格も上がってきますから、バーなどで気軽にオーダーできるグレードはVSOPまででしょうか。昭和の時代によく耳にした「ナポレオン」というグレードはVSOPとXOの間に位置するもの。また、一昨年亡くなった俳優の松方弘樹氏が、行きつけのクラブで必ずオーダーしていたのはヘネシーのXOだとか。こちらは街の量販店でも1万5,000円ほどしますから、バーやクラブでオーダーするには少々緊張する価格帯となる。VSOPやXOは、ヘネシー以外の大抵のブランドのラインナップにもあるグレード。価格帯もほぼ同等と考えればよいでしょう。

 

あらゆる意味で危険領域、XO以上のグレード

そしてヘネシーならパラディ、レミーマルタンならルイ13世といった、XO以上のグレードとなると完全に危険領域です。パラディなら定価は10万円ほど、パラディ・アンペリアルとなると20万円ほど、創業者の名前を冠したリシャール・ヘネシーとなると30万円ほど。一体誰が飲んでいるのか?恐らく、この文章の冒頭にも登場した「悪党」が飲んでいるのがこのクラス。クラブでこのクラスのボトルを入れたなら、まあ数10〜数100万円は請求されることを覚悟しておきましょう。

これら超高級のグレードは、一体どんな味がするのか?レミーマルタン・ルイ13世を口にした友人曰く「開栓しただけでも、芳醇な香りで店中が振り返る」というレベルの強い香りを持っており「喉を通る時にアルコールではないと錯覚する」ほどスムースだとか。かくいう私、アントニオ犬助が今まで口にした一番高価なブランデーはカミュのXO。それですら、一人なのに数時間でボトルを軽々と開けられるくらいの香りとスムースさを持っていただけに、それ以上のクラスなら一体どれほどのものなのか。ええ、死ぬまでに一度は口にしてみたい領域のブランデーであります。ちなみにカミュXOを開けた次の日は当然二日酔いだったのですが、二日酔いすらも心地良いという別次元の酒が高級ブランデー。いくらでも飲めますから、懐具合すら許せば間違いなく肝硬変まっしぐら。そういった意味でも恐ろしいのが高級ブランデーの世界ということになります。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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