2つのイマイチの商品から見る、時計としてのスマートウォッチ
- 2017/02/21
- ファッション
- 440view
- 時計
- ガジェット
- スマホ
- ブランド
- 腕時計
世界は、ポスト・スマホを待ちわびている
「スマホの次は何だ!!」
気がつけば、iPhoneが誕生して10年が経過、IT業界でここしばらく呪文のように繰り返されている言葉です。
据え置き型のゲーム機やPDA、そしてガラケーを時代遅れのものとしたスマホの登場は、非常にインパクトがありましたし、確かに世界を変えたといってもいいかもしれません。
その一方で、そろそろ次のインパクトがあるデバイスが出てきてもいいのではないか? なんていわれています。
「次はウェアラブルだ!!」
そんなことがいわれつつも、スマホをしのぐインパクトを持つデバイスは登場していないのが現実。
スマートウォッチですか……うーん、なのです。
新型Apple Watch、絶賛(?)発売中
スマートウォッチの大本命といわれて久しい、新型Apple Watchが発売されたのが、昨年の9月。
そもそも、初代のApple Watchが登場したときの、肩透かされた具合には驚くばかりでした。
「あれが、あの革新的な商品をリリースし続けて来たAppleの新製品? ただのiPhoneの子機じゃないか!!」
それが、新型になって、防水になって、GPSを内蔵したからといって、何か変わるのか?
特に盛り上がらないまま、皆が静観している印象です。
時計オタの心を動かせない、Apple Watch
では、なぜApple Watchが盛り上がらないかを、もう少し考えて見ましょう。
腕時計を腕に巻いて喜んでいる人はゼンマイで動く機械を腕に載せていることに喜びを感じています。
そして、そもそも時間を知る機能などより、アクセサリーとして時計を見ている、そんな人たちに、あのデザインでは訴求できない。
そして、日常生活のログを残しておきたい人ばかりではないし、四六時中、デジタルデバイスを身につけておきたいという人は少ない。
……そして、何よりもほんの数年で時代遅れになるような、デバイスに大枚をはたきたいという人はいない。
確かに、時計としての完成度は高い
そんな時計オタの心を見透かしたかのように、タグホイヤーからスマートウォッチが発売になっていました。
「タグホイヤー・コネクテッド」
OSはアンドロイド、CPUはインテル、BluetoothやWi-Fiへの接続も当然可能、非接触式の充電……と、ここまでは普通のスマートウォッチ。
丸型のフェイスは46mm、ケースデザインはタグホイヤーのベストセラーモデル・カレラの引用となっていますから、デザインはかなり普通の時計。
Apple Watchのように、悪目立ちはしないようになっています。
また、ダイヤルのデザインは、クロノグラフ、GMT、そして3針という、スタンダードなタイプが最初から用意されており、もちろんカンタンに切り替えることができるのです。
何と、1,500ドルでアップグレードできる特典付き!!
そして、面白いのがここから。
20万円程度で市販されているこの時計、保証期間は購入後2年なのですが、保証終了後1,500米ドルで、次のタグホイヤー・コネクテッドにアップグレードできる……これが、最新式のスマートウォッチかと思うと、それは大外れ。
3針のオーソドックスな機械式時計と交換してくれるというのですね。
それでも、世間の反応は冷たいもの
さて、発売直後こそ少々の話題になったこのスマートウォッチ、発売より2年間たちましたので、お約束のアップグレード時期になったのですが、続報もないところを見ると、やっぱり売れてないのですかね?
というか……タグホイヤーに反応する腕時計好きは、そもそもスマートウォッチなどには反応しないのでしょう。
時計オタにアピールして今一つのタグホイヤー・コネクテッド、もっと大勢にアピール中でも今一つのApple Watch。
ん? 結局スマートウォッチ自体が終わっているのかもしれませんね。