ファッションは「良いもの」を見分ける選択眼を養うべき!その為の方法とは?
- 2018/10/05
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ファッション業界って、いまは既に斜陽業界と認識されています。ファッションの専門学校でも、生徒数はとても少ないと言われます。だってその先のアパレル業界に魅力がありませんからね。
最近、ファッションを学校で教える先生と話す機会がありましたが、しみじみと「あんなブラックな業界に生徒を就職させようとは思えませんよ」なんて事をおっしゃっていました。私自身の経験やその他友人や知人の話を聞いても、まさにそんな印象です。
ファッションの業界は、ちょっと前にあったファストファッション全盛期を経験したなんてこともあり、ファッションそのもののクオリティとか提案が定まらず自滅しているかの様に迷走して見えます。業界の人たちは「なんで一般のお客様は良いものを分かってくれないんだろう?」なんて思っていても、これまでにその良さを上手に伝えて来れなかったツケが回ってきているとも言えます。
そんな事もあり、いま服などファッションアイテムのデザインや縫製、素材の良さは一般の人たちにとって「?」が多く付くものになってしまっています。
しかしファッションは自らの生き方を表現するものですから、ファッションアイテムのクオリティはそのまま、自らの人生のクオリティを表わすことに変わりはありません。だからこそ、ファッションのクオリティに目を向けないなんていうのは勿体ない!
という事で今回はファッションのクオリティについてお届けしましょう。
ファッションのクオリティって何?
ファッションで「クオリティが高いよね」というのは何のことを言っているのか?これは前述の通り、デザインや縫製、素材を指して言うのが一般的。形や色などのデザインのクオリティが高い、なんて言い方です。デザインする人の意図がはっきり分かっているものも、デザインのクオリティが高いと言えます。
縫製の場合だと、縫い合わせが綺麗だったり、きちんと縫い合わされていて、綺麗なカーブが出来ているという事になります。いくらデザインが良くても、この縫製レベルのクオリティが低いと、シルエットがガタガタに見えてきてしまいます。
素材が良いというのはファッション以外でも同じ。例えば衣食住なんてのは、どれでも素材が大切ですよね。
値段を見て安く手に入るという事は良い面もあるのですが、とにかく何でも安く、なんて選び方をしているよりは、自分が幸せになれる様なクオリティのものを選びたいものです。
「単に良い」ではなく何がどう良いのか?が大切
このクオリティ、とにかく高ければ良いというものでもありません。高いと言ったって、色んな高さもありますし、高いものはいくらでも高くなることだってあるのですから。
例えばフォーマルなドレスコードがある様な場に合わせたいなら、フォーマルのルールに則った上でエレガントが際立つデザイン、繊細で美しい縫製、しなやかで高級感のある素材を目指す事がクオリティを高める事に繋がるでしょう。でも、気軽なパーティーであればフォーマル過ぎると「堅苦しい」と思われるかもしれません。カジュアルさも感じられる様な、適度なクオリティにしておく方が、その場に馴染んで楽しめそうです。
しかしこれからエベレストの登頂を目指すという時に、フォーマルな場で求められるのと同じ方向性のクオリティを目指していたら命の危険さえ出てきてしまいます。この場合は、どれだけタフで機能的か?というのがクオリティの高さですよね。一方、だからと言って高尾山に登る時にエベレスト登頂を目指すのと同じよう格好だとオーバースペック。
目的に合わせてクオリティを高める部分とその加減が異なりますから、どこがどうなっているのが良いのか?を自ら判断出来る様になりたいものです。
クオリティを見分けられる様になるには?
この様に、「どんな風に、どれだけ良いものが必要か?」という視点がないと、TPOを無視した格好になってしまいます。分かっていてやるならともかく、何も知らずに良い歳をした大人がTPOを無視した格好だと、世間知らずな大人と見られてしまいますからね。
さらに、加えて必要なのは物のクオリティを見分ける選択眼です。
例えばカシミヤという素材だけを見てみても、ファストファッションブランドで売っているカシミヤと、フルオーダースーツの時に選びたいカシミヤではクオリティが異なります。素材の名前などに惑わされず、自分で見て、触って、感じて選べる男になりたいものです。ファッションはリアルで生々しく、人そのものを表現するツールです。インスタなど画像や動画だけでは伝わり切らない多くの情報量を持っていますから、実物を目の前にして選ぶ事が大切です。
そんな情報量の多いファッションアイテムの中から自分の欲しいクオリティのものを選べる様になるにはもちろん、手に取って、触って、試着して感じる経験を積むほかありません。
ポイントは背伸びし過ぎず、いまの自分の、身の丈に合ったものの中から選ぶ、という事。はじめから安さだけ見てクオリティの低過ぎるものを選んだり、見栄を張って良過ぎるものを選ぶと、結局は自分の「いま」が分からなくなってしまいますからね。
結局、身に付けるファッションアイテムのクオリティをいかに良くするかという行為は、いまの自分のどんな人生を、どんな風により良く(クオリティ高く)していきたいか?という事に直結する訳です。ですから妥協したり諦めたりせずに、より良い人生を手に入れるべく、ファッションのクオリティも自分なりに高めていきたいものですよね。