世界で進む大麻合法化、今、知っておくべきこと
- 2019/01/28
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なぜ、大麻合法化がトレンドになっているのか?
昨年10月、カナダで大麻が合法化となりました。
G7加盟国で初めてのことですから、ちょっとした話題になったものの「すわ、カナダでガンジャツアー」とはならなかったのは、それほど大麻解禁というトピックに目新しさがなかったから。
オランダなら「コーヒーショップ」で、ずいぶん前から大麻が購入できますし、イギリスやスペインなど少量の所持なら罪に問われない国は、すでにたくさんあります。また、アメリカでも大麻合法化は目新しいものではなく、2014年にコロラド州やワシントン州で解禁となると、カリフォルニア州など現在9つの州で大麻は合法となっている。大麻合法化はトレンドになっているのです。
なぜ世界中で、この動きが進められているかというと、アンダーグラウンドで流通させておくぐらいならば、お上が管理した方がいいと考えているから。大麻による税収が見込めますし、非合法組織の資金源を絶つことができる。
現に、コロラド州では解禁から1カ月で200万ドルの税収があったといわれていますし、未成年者や妊婦さんなどの乱用も防げますね。
さらに多い、医療ジャンルに限り解禁となっている国
また大麻は、医療ジャンルでの活用も期待できます。
ある論文によると、大麻はHIVやアルツハイマー、うつ病、強迫性障害など、実に250もの疾患に効果があるとか。医療のジャンルに限定して大麻が解禁されている国も多く、大麻由来の薬品「ナビキシモリス」が使用されている国も含めると、現在50カ国に迫る勢いとなっている。
高樹沙耶さんに代表される、日本での大麻肯定派の主張もこれですね。
「現在の医療では救われない患者さんを、大麻で救おう」と熱弁をふるわれてしまうと、医療分野に限ってなら、解禁してもいいんじゃないの?という気にもなってきますね。
それだけ良いことだらけならば、日本でも解禁しよう?
「常習性はカフェイン並、コーヒーと同程度のものでしかない」「タバコと違って、大麻と肺がんの因果関係には証明されていない」「急性アルコール中毒はあるけれど、急性大麻中毒はない」……大麻肯定派の理屈はまだ続くのです。
ここまで聞いてしまうと、あれ?なぜ、日本は大麻をまるで覚せい剤の様に、忌み嫌っているのだろうか。大麻って解禁したほうが、ずっと世の中が良くなるんじゃないの?何て思えてくるから不思議なもの。世界的に解禁の流れだから、日本も乗っかってもいいんじゃないか?とすら、思えてきます。
世界のトレンドの一つとして、知っておくべき事柄です
しかし、ここではっきりさせておきますが、私、アントニオ犬助は大麻を肯定するものではありません。
コーヒーやタバコ、酒など、現在合法的に入手できるドラッグがあふれている現在、さらに大麻を加えるメリットはないでしょう。また医療ジャンルでも、大麻の代替品が充分にあるというのが日本で優勢な主張。こちらでも大麻を加えるメリットはなさそうです。
ただ「大麻=ダメ」という日本の常識が通じない国や地域はすでにたくさんあり、医療のジャンルで活用している国の数はもっと多いという現実は、知っておくべきだと思うのです。
加えて大麻解禁後のコロラド州では、売買に関わるトラブルが減ったおかげか、犯罪件数はグッと下がった一方で、依然として非合法組織を通じて大麻が売買されているばかりか、より質の高い大麻を求めてブラックマーケットが活性化してしているという話もある。
大麻の合法化はメリットばかりではないことを、知っておくべきだと思うのです。