美尻のためなら命がけ!ブラジルの国民的美尻コンテスト・ミス・ブンブンが気になる

  • 2018/08/11
  • ビジネス
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  • 沖倉 毅
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日本のグラビアは、顔と胸のアップが多いが、海外ではお尻のアップしかも、サイズ的に大きい。

お騒がせリアリティショーセレブ、キム・カーダシアンが、ヒップアップリフトで異様なまでにお尻を盛ってる写真を見ても一目瞭然だ。

美尻を競うミス・ブンブン

Tバック発祥の地、ブラジルでは『大きくて美しいお尻が美女の証』というコンテストが開かれている。

 

美尻を競うミス・ブンブン

8年前から、ブラジルで毎年11月に開かれている国民的美尻コンテスト『ミス・ブンブン・ブラジル』は、ブラジル全土の州と連邦区の代表者27名で美尻の美女を競うというもので『ブンブン』とは『お尻』という意味。

美尻を競うミス・ブンブン

27名の代表は、オンライン投票の後、11月に上位15位に残った女性が最終審査にかけられ、グランプリが決まる。

優勝賞金は220万(昨年度)と、美女コンテストの割には高額ではなく、出場者の職業や年齢も、花屋の店員から、薬剤師、大学生、主婦と幅広いが『トータルバランスのとれた美女で、特にヒップラインが美しい』というのであれば、代表に選出されるというのだ。

規則で、シリコン注入による豊尻手術をしてはいけないので、いかに『自力で美尻にしたか』という水面下の争いは、予選、本選時から絶えない。

’16年の大会の時も、本選審査前に15名の代表者のうちの数名が、勝ち残る為、お互い賄賂を贈った事が発覚。
気に食わない相手を『整形している』と貶めた騒ぎもあった。
結果選ばれたグランプリは、この大会初の黒人女性だった。

昨年の優勝者は、アマゾナス州代表のロージー・オリヴェイラ。
映画『ワンダーウーマン』の主演を演じたガル・ガドットを彷彿とさせる女性で、鍛え上げた引き締まった肉体美を誇る女性が、昨年の優勝者に選ばれた。

美尻を競うミス・ブンブン

お色気というよりも、女性たちの苦労がにじみ出るこのコンテスト。
整形といえば、日本では目や鼻を整形する人が多いが、ブラジルでは圧倒的に、お尻だという。
それはどこから来ているのか。

 

美尻の歴史は奴隷時代から

ブラジル・サンパウロの美容整形外科医で手術歴24年のハンス・F・アルテアー氏(61歳)によると、ブラジルで美尻信仰が根付いたのは、ポルトガル人による植民地支配が大きいのではないかという。

16世紀~19世紀にかけてブラジルを植民地化していたポルトガル人の農場主たちは、お尻が豊かで、美しい黒人奴隷の女性に婚外子を産ませていた黒歴史があるという。

随分失礼な話だが、今では、この様な黒歴史はすっかり忘れ去られ、Tバックを美しく履けるような美しいヒップラインを保つことが、若々しさと美しさの証として受け入れられていることは確かだ。

年齢と共に、お尻についた脂肪は重力に逆らえず、ヒップラインは下がる。
そこでウェストや太腿の余分な脂肪をとり、お尻のトップに注入する『ブラジリアン・ヒップリフト』という手術が、出てくる様になった。

美尻の歴史は奴隷時代から

シリコンパッドを埋め込むのではないので、ミス・ブンブンの出場者の中には、密かに行っている人もいるという。
苦しい筋トレをせずとも、ヒップラインが即座にあがるので、日本でも近年取り入れられている。

だがこの手術、ある条件がかさなると、死亡するという例が米国で出てきたのだ。

 

ブラジリアン・ヒップリフトの闇

米イリノイ州に住む6児の母・ラティアさん(30)は、ブラジリアン・ヒップリフトを受けた後、容体が急変し死亡。
米国で5年もの間に、30人以上の女性が、ブラジリアン・ヒップリフトで亡くなっている事を知った、サンディエゴ在住の整形外科医・マーク・モフェット氏は、患者に共通する事を見つけた。

ブラジリアン・ヒップリフトの闇

患者はすべて妊婦だったか、産後数か月しか経っていなかったか、高血圧、高脂血症の持ち主だったという。
いずれも間接的死亡原因は、脂肪塞栓症だった。

脂肪塞栓症は、脂肪が何等かの原因で血管の中に入り込み、血管を詰まらせる事で死に至らしめる病。
脂肪肝や、急性膵炎など、脂肪が何等かの形で臓器から毛細血管に流れ出る危険性のある病を持っている人が、併発することで死に至るケースが多い。

ブラジリアン・ヒップリフトの闇

だが、ヒップリフトでなるケースは、ヒップリフトの際に、脂肪を皮下組織に注入する際に、ベテランの専門医が、行わず、体調に気を使わなければいけない妊婦でも手術をしたケースに、このような死亡例があると述べたのだ。

『我々の様に、患者のコンプレックスを解消しつつ、患者の身の安全を第一に考える整形外科医ばかりとは限らない。
ブラジリアン・ヒップリフトは、確実な技術が求められる上、悪徳な医師にかかり、酷い目にあった患者もいるはずだ。』
モフェット氏は、そうコメントしている。

ミス・ブンブン本部も、コンテストが与える影響を懸念してか、昨年度からコンテストに応募する出場者のヒップサイズを42インチ(107センチ)までにした。
お騒がせセレブ・キム・カーダシアンのヒップサイズは43インチ(109センチ)。

彼女のようになれば優勝できるとカン違いする出場者や、ロールモデルを作らない為の配慮だという。

体のパーツの美しさを競うのは結構だと思うが、その人に見合ってなければ、何にもならないというのが、本音ではないだろうか。

この記事の作者

沖倉 毅
沖倉 毅
ビジネスと国際関連をメインに執筆しています沖倉です。 転職経験と語学力を生かし、語学教師とフリーライターをしています。 趣味は定期的に記録会に出る水泳、3000本以上お蔵入り字幕なしも観た映画、ガラクタも集める時計、万年筆、車、ガーデニング、筋トレです。 どうすれば永遠の男前になれるかをテーマに、取材は匿名を条件に記事執筆に勤しみます。
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