是か非か?!筋トレにおけるオールアウトの意味と必要性
- 2017/08/09
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オールアウト神話崩壊?
筋力強化や筋肥大を成し遂げるためにはオールアウトさせる事が重要。長らくそう言われ続けてきました。
オールアウトとは、対象の部位がもう全く動かせない程疲労困憊した状態を指します。ヘビーウェイトを使ったトレーニングの後に、軽い重量で高回数の筋トレをねちっこく行うことで、完全に筋肉を破壊しきってしまおうという考え方でありトレーニング方法の事ですね。
少し前まではオールアウトさせてこそ限界を突破できる。新たなステージへと進むことができると信じられていたのですが、どうも最近はそのような常識に変化が起きているようです。
上級トレーニーやボディビルダーも、かつてのように筋トレに長い時間を掛けるのではなく、効率的に3~4種目を行ってスパッとその日の筋トレは切り上げてしまう人が増えています。
オールアウトは筋肉の成長に必要なのか。それとも必ずしも必要ではないのか。今回はオールアウトについて改めて考察してみたいと思います。
壊すのではなく「刺激する」
トレーニングによって筋肉を破壊し、そこにタンパク質を中心とした栄養素をぶっ込む事で筋肉を超回復させる。この理屈が「オールアウト神話」を普及させた背景であると考えられます。
しかし、筋トレ先進国である米国のトップビルダー達が発言している通り、本当は筋肉は「破壊するもの」ではなく「刺激するもの」なのです。いかに効率的に筋肉増強のためのスイッチを入れてあげるかが重要なのであって、そのためには必ずしもオールアウトは必要ないというのが超上級者達の意見なんですね。
筋肉には環境適応力が備わっていますから「太くならなければならない」と筋肉に感じさせる事ができればそれだけで十分なのです。オールアウトさせる程のダメージを与えてしまうと速筋ではなく遅筋を多く使ってしまいますし回復にも時間が掛かってしまいます。オールアウト狙いの筋トレには実は弊害も多いというわけです。
量より質への転換 ただし初心者にはオーバーオールさせる必要性も
実際、中級者以上のトレーニーの中で、成長の足踏みが続いている人の特徴や共通点として「オーバートレーニング」が挙げられます。
特に初心者から中級者までの成長スピードが速かった人というのは例外なくトレーニングに対する姿勢が真面目ですし、その内容もハードで高頻度です。
伸びしろの大きい初心者時代であれば、とにかく筋トレしまくるというがむしゃらな方法でも成長可能ですし、オールアウトさせるくらい筋トレをしてもそもそもの筋肉量があまり多くはないため回復に時間も掛かりません。
ところが、いつまでもそういった質より量で押しまくる筋トレを続けていると、ある時にピタッと成長が止まってしまうのです。
そうなると、いかに小さなトレーニングボリュームで効果的な刺激を筋肉に与えるかという「量より質のトレーニング」にシフトチェンジしなくてはならないのです。
これは逆に言えば、筋トレ初心者はまずオールアウトする程の筋トレを率先して行うべしという事になります。オールアウトさせた経験がなければ、オールアウトの直前で筋トレをストップする感覚も掴めませんからね。
オールアウトは実は初心者にこそ必要。そして成長度合いに従って徐々に量より質のトレーニングへと変化させていく事が大切というわけです。