ミサイルが日本の首都に落ちたら?どんなことが起こる?
- 2017/05/13
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東京大空襲の悪夢だけではない
北朝鮮の核開発と大陸間弾道弾開発問題では、日本にミサイルが飛んできたらどうなるのかとの話題が多くなっています。ひと昔前なら、日本を攻撃する国があるなどという前提の話題は、新聞でもテレビでも一種のタブーでした。
それを考えれば、現在は脅威をファクトとして検討できるだけ進歩したのかも知れません。
ひとつ忘れてはならないこととして、日本にミサイルを向けてる国はひとつだけではない点があります。それはともかく、どこからのものであれ、ミサイルが首都である東京に落ちたら、どのような状況が出現するでしょうか。
東京のど真ん中に通常弾頭ミサイルが落ちたら、直接的な被害は限定的なものとなるでしょう。かつての東京大空襲では、戦略爆撃機B-29の大編隊による絨毯爆撃が行われました。しかも、木造家屋が密集する都市に対して焼夷弾を用いる攻撃だったため、東京は焼け野原となりました。それに比べれば、通常弾頭のミサイルが数発落ちたとしても、直接的な被害は小さいでしょう。あくまでも比較の上ではです。
しかし、問題は時代が違う点です。東京一極集中が進んでいる現在では、70年以上前のような地域の独立性が発揮できないでしょう。大企業の本社も東京に集まっており、オンラインでやりとりするデータも東京が正常に機能していなければ役立たずになりかねません。あらゆるシステムが正常に働かなくなり、全国的な影響が出ることも考えられます。
そして、ただでさえ、ミサイルを撃ち込まれることに対する心構えができていない現代日本人が1300万人もいる東京です。実際の被害を超えるパニックが起きることは想像に難くなく、それが、事態を余計に悪化させます。仮に、動的なパニックが少なかったとしても、金融や株式相場などという「人間心理」が経済を左右する現代では、なにが起こっても不思議ではありません。
国論が真っ二つになる?
さて、東京だけでなく全国的にいろいろな種類のパニックが起きることも予測されますが、そこで発揮されるのが日本人の両極端性でしょう。
・首都東京にミサイルを撃ち込むとは断じて許せん!徹底的にぶっ叩く!
・東京がやられたんじゃもうだめだ!直ちに降伏しよう!
こんなところでしょう。
これが核ミサイルだったらどうでしょうか?
広島・長崎に投下された原爆と同程度の威力があると仮定した場合、1発で数十万人以上の死者が出るといわれています。2発目3発目に対する恐怖心は通常弾頭以上です。実際に落ちるかどうかは関係ありません。そして、東京は事実上壊滅です。この場合でも、国論は真っ二つになる可能性が高いと考えられます。
そして、国民生活にしても軍事にしても、各地域がその時点で持っているものだけを前提に考える必要があります。なにしろ、すべての中心である東京がストップしてしまえば、補給という概念が大きく損なわれるためです。尤も、中央の指揮が滞るだけで、各地の組織が相互に協力して動くことは可能かも知れません。
問題は、中央集権的組織の場合に、下命する組織・人間が生き残っているかどうかであり、生き残っていない場合の運用が決まっているか?そのとおりに、あるいは臨機応変に運用できるかどうかです。
また、攻撃を受けたときに注意すべきは、敵対的な外国勢力の人間によるテロ行為です。世界平和や平等を唱える人の中には、このような警戒心まで「差別だ」として持たせないようにしようとする人がいます。しかし、これは差別でも排外主義でもなく、単なる自衛です。危害を加えてこない外国人を排除しようとするわけではありません。もちろん、オヤジとしては危機的状況における群集心理にも警戒すべきです。罪のない人に危害を加えることがあってはならないからです。