どんなに大丈夫と言われても信じちゃいけないキノコ迷信3つ
- 2018/10/10
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食欲の秋到来!香り松茸味シメジ!
夏あんなに暑かったのにもかかわらず、今年は何のバランスが良かったのか、山ではキノコが豊作だそうで。
オジサンの地方では、ハナイグチ、クリタケ、ムラサキシメジが3大採りやすい&うまいキノコでして、それぞれジコボウ、カブキノコ、ムラサキなどの愛称で親しまれています。
ま、天然マツタケやマイタケもあるにはあるんですが、人ンちの山だったり、有料の敷地内だったりと、いろいろ事情が難しくて無理してまでは行かないのが吉なんです。
そして何より「今まで散々採って知り尽くしたキノコしか採ってはならない」これがキノコハンターの大前提。
たまに山で観光客が「見てみて〜、ホラきれいなキノコ〜」とか言って毒キノコをたんまり手にしている光景に出くわしますが、田舎モンから見れば「どうするんだろ、あれ」と心底心配になります。
そこで今回は「自称山の名人に勧められても食ってはいけない」キノコ迷信を3つお届けしておきます。
その1 きれいに裂けたキノコは食べられる→BAD
ダメです。
よく食用と毒キノコを見分ける基準として「キノコの傘を裂いてタテにシャキッときれいに裂ければ食べられる」と言う人がいます。
確かに「裂いた後にその切り口の色を見て毒の有無を判断できる」名人はいます。
しかし単に裂いただけで何かを判断するのは非常に危険です。
というか、裂いてまで毒の有無を判断しなければならないようなキノコに素人が手を出してはいけません。
その2 ムシが食っているようなキノコは食べられる→BAD
ダメです。
シーズン前半ではあまり見かけませんが、後半になると傘の部分に虫食いのような穴あきがあるキノコによく出合います。
「ムシが食うくらいなら人間も食べられる」とか「うちの畑のキャベツもムシ食った方が甘くて美味しかった」とか、意味不明の理由を口走る方がいますが、ムシは人間の毒味役にはなりません。
ただ単に「地上に生えてから時が経過したんだな」というだけで、虫食いはキノコの無毒を表すものではありません。
その3 ナスと一緒に煮ると食べられる→BAD
ダメです。
これはかなりのベテランでも信じている方がいてちょっと困りものなんですが、そもそもキノコの毒は調理中に中和されたり、きれいさっぱり洗い流されるということがありません。
似たようなケースに「塩漬けしておけば来年全部食べられる」という人もいますが、これもNGです。
ナスも塩もそんな万能化学素材ではありませんし、なによりどの成分がどうなったらそんな反応が起きるのか、わかったらそれは一躍ノーベル賞ものです。
いまキノコトラップにかかるのは高齢者と若者
なぜ今こんな初歩的なことを申し上げたいかといえば、オジサンの地方では今シーズンに入って昨年比3倍のペースでキノコ狩りが原因で人が亡くなっているからです。
主な原因は「80代以上の高齢者が崖から落ちた」ような事故なのですが、それに紛れて「30代の男性が自宅近くで採ったキノコを食べて子どももろとも中毒に」とか、にわかにちょっと信じがたい中毒事故まで含まれているからです。
奥深い秘境から行楽地まで、山野にはありとあらゆる種類のキノコが生えており、だれでも手にすることができます。
ということは、誰もが「被害者になり、また加害者にもなり得る」ということなんです。
自称キノコハンターや山の名人といえども(道の駅のような直売所でも)安心安全の神様ではありません。
ちょっと後でじっくり判断しようとしてカゴに毒キノコを忍ばせておいたら、すっかりそれを取り除き忘れたor小さくてどこに紛れたかわからなくなって大騒ぎ、ということも実際にあるんです。
オジサンが3種類しかキノコを採らないのもそのためで、また1回として他人にキノコをお裾分けしたことはありません。
いただき物は断りにくいですけれど、山の恵みにはそういう危険が潜んでいると知った上で、受け取ってくださいね。
なお観光案内所やお近くの保健所等では「秋の毒キノコ判別コーナー」などが設置される地域もありますので、十分に活用されるといいでしょう。