トヨタが始める「サブスクリプション」は何を目指しているのか?

  • 2018/11/15
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  • アントニオ犬助
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そもそもサブスクリプションとは何か?

そもそもサブスクリプションとは何か
「トヨタ、サブスクリプション・サービス『KINTO』を発表」
これは先日のニュースなのですが、これを聞いてピン!と来るのは、世界の自動車業界の動きに対して、相当意識が高い方。私、アントニオ犬助は、本当に尊敬したくなってしまうのです。
サブスクリプションとは何か?わからなかった犬助は大急ぎで調べましたよ。
すると、Wikipediaには「モノの利用権を借りて、利用した期間に応じて料金を支払う方式」などと書かれているのですが、理解はこれだけで十分とはいえません。

それでは、トヨタのサブスクリプション「KINTO(キント)」とは何か?というと、月々定額で車を乗ることができるというサービス。料金には登録、税金、車検、保険といった車に必要なもの一切合財が含まれているといいます。

「何だ、トヨタもリースを始めるというのかい?」と思ったら、そうではなさそう。
そもそも、リース料金には保険料は含まれていませんし、何より決定的に違うのは、KINTOの場合、期間中何度も車を乗り換えることができるという。

車種が何になるか、料金がいくらになるか。
肝心なことは全て未定ながら、KINTOは来年の開始を予定しているそうです。「今日はランクル、明日はヴェルファイア」、こんな風に使えるなら楽しいですね。

 

期間中定額で、好きな車をとっかえひっかえ


トヨタのサブスクリプション、犬助は非常に目新しく感じたのですが、実は世界中のメーカーがすでに取組みを始めています。

例えばポルシェのサブスクリプション「Passport」は、月々2,000ドル~。6つの車種をとっかえひっかえ、使うことができるといいますし、ボルボのコンパクトSUV「XC40」ならば、月々600ドルで利用というサービスをすでに開始しています。

どちらもユーザーが用意するのはガソリン代だけ。
ちなみにXC40は、アメリカと日本では事情は違うものの、車両本体価格が389万円~、真ん中ぐらいのグレードだと乗り出しが500万円ぐらいでしょう。月々のサブスクリプションの支払いが6万円とすると、さあ、得なのかどうなのか?初期投資こそ抑えられるものの、犬助はなんだか微妙な価格設定に感じられました。

車検の度に車を乗り換えるとか、いつでも新しい車に乗っていたいとか。そんな層にはピッタリのサービスといえるかもしれません。

 

トヨタが考えるKINTOが満たすニーズとは

ならば、それ以外の「1台を乗り潰すまで使うんだ!!」という、犬助のような層にとって、サブスクリプションはメリットがないのではないか?というと、そんなことはありません。

購入する前に、定額で色々と乗換えを楽しませることで新しい車が本当に欲しくなる。
試乗だけではわからない車の個性を長く乗ることで知りたいとか、気に入った車だけ所有したいとか。そんな層にもKINTOは向いている。

客先に滞在するとか転勤とか、非常に短い期間だけ車が必要な人などに対しての需要もKINTOは満たすとトヨタは考えているようです。

 

単なる自動車メーカーからの脱却を目指すトヨタ


KINTOと同日、トヨタが発表したのがカーシェアリング事業への参入。
新しいモビリティサービスを目指してソフトバンクと新会社を立ち上げるなど、動きを活発化させているトヨタは、ただ車を造って売るだけの企業からの脱却を目指しています。

しかし、新たに車を販売していくことの努力も忘れてはならない。だからこそKINTOをスタートさせるのでしょうし、単に購入させるのではなく、新しい車の使い方の提案としてもKINOTは機能します。

ボルボ・カーズのCEO、マーティン・ルンドステッド氏の考えでは、2023年までにボルボ車の5台に1台は、サブスクリプションで利用されるようになるとか。
5台に1台はどうかと思うものの、単に車を所有するのではない使い方が、徐々に広まっていくことは間違いありません。

そんな試みに、国産メーカーでいち早く挑戦するトヨタ。ちなみに「KINTO」とは西遊記の筋斗雲に由来しており、呼んだらすぐに来る利便性をイメージしているとのことです。

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アントニオ犬助
アントニオ犬助
みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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