日本と海外では交通ルールがこんなにも違う!
- 2018/08/14
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アルコール探知器具常備の国とはどこだ?
「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」
2000年代始めの厳罰化など、日本での飲酒運転に対する風当たりは強くなる一方なのですが、「所変わると」という言葉にもある通り、これが世界中で共通した風潮か?というと、そうではないもののようです。
例えば、アメリカの運転免許の教本には、飲酒運転について「Seldom Illegal」=「時として、違法」と書かれているとか。
では、どんな場合に違法なのかというと、呼気中のアルコール濃度は0.4mg/l以上の場合だとか。体重70kgの人の場合、ビールならロング缶2本でアウトになるか、ならないか、といったところ。確かに、Seldom Illegalといったニュアンスがよく当てはまります。一方、日本の場合は0.15mg/l以上で酒気おび運転になってしまいますから、その厳しさがわかるはず。
それでは、年がら年中ワインを飲んでいるというイメージがあるフランスの場合は? というと、0.25mg/lですから、日本とアメリカの中間ぐらいなのですね。
しかし、フランスの交通事故での死者数の、30〜40%が飲酒していたという統計に当局も頭を痛めていたのでしょう。それで開始されたのが「アルコール検知器具」を車内装備に義務付けるという法律。
アルコールテスターを車に積んでおかなければ、違反切符を切られてしまうというのですね。ちなみに罰金は11ユーロ(1,500円程度)だそうです。
全線が速度無制限ではないアウトバーン
「高速道路の最高速を、120km/hまで引き上げようか?」
こんな方針が、警察庁から発表されたのが昨年のこと。現在、一部で最高速・110km/h区間が設けられるまでになりました。しかし、世界的にみればこの動き自体が遅いもの。高速道路で100km/hという制限がある国自体がごくわずかなのです。
例えばアメリカやイギリスは128km/h、フランスやイタリアは130km/h、スペインやオランダ、スイスでも120km/hといった具合。ポーランドでは、最高速度が実に140km/hに定められているといいます。
ならば、ドイツは? といえば、そこはいわずと知れた「アウトバーン」。
だからといって全ての路線が速度無制限というわけではありません。交通量やカーブが多い区間については制限速度が設けられていますから、速度無制限の区域は半分ほどといいますね。
また、アウトバーンの速度無制限の区間だからといって、誰もが200km/hほどでかっ飛ばしているか? というと、そうではないもの。速度の出しすぎて事故を起こした場合、保険の自己負担割合が高くなるなどの理由で、現在では多くのドイツ人が速度控えめな運転を心がけているといいます。
とはいえ、速度無制限区間の推奨運行速度は130km/hだとか。
アウトバーン育ちのドイツ車が高速安定性が高いというのは、まんざらウソではない話のようです。
アメリカの各州には、なぜ変な交通ルールが多いのか?
さて、アメリカは合衆国ならぬ合「州」国。
各州が強い権限を持ち独自の州法を定めているというのは、ご存知だと思うのですが、交通ルールにおいてもこのことは当てはまります。それだけに(?)変なものあるんですよね。
・後部座席にゴリラを乗せて運転した場合は罰金を科される(マサチューセッツ州)
・檻に入っていないクマを自動車に乗せるのは違法(ミズーリ州)
・道に象を繋ぐときはパーキングメーターの駐車料金を払う(アラバマ州)
……いったい、これらは何でしょうか?
少し調べてみると、これらが定められたのは19世紀。
当時は街を回って人々を楽しませる、巡回動物園が盛んだったころ。例えば、最後のものは、移動動物園が道端に象を繋いでおいたら騒ぎになったので、州法を定めたはいいけれど、廃案にするのも面倒だから放置して置いてた結果、不思議な交通ルールとして残ってしまったというのが、実態のようです。
・高速道路上でラクダに乗るのは違法(ネバダ州)
こちらも、定められたのは19世紀。当時の民間企業や軍隊が、移動手段としてラクダを用いていたので定められたルールのようですね。
ラスベガスでは、車を運転してはならない?!
他に探してみると「使用済みの下着で車を乾かすのは違法」とか「広場の周りを連続して100周以上すると違法」、「運転中にドライバーが目隠しをするのは違法」、「火災時を除き、車の中で服を着替えるのは違法」、「運転中に漫画本を読むのは違法」とか、変な交通ルールはアメリカの各州法に目白押しなのです。
そして、極めつけがネバダ州法にある「ラスベガスでの自動車運転は違法」というもの。
もう、ここまで来ると開き直っているどころか、面白がっているとしか思えません。これが定められた当時は「馬が驚かせないため」という、それなりに正当な理由があった様なのですが、まあ、面倒くさいから放置しておいて、今に至る……といったところ。もちろん、誰も守ってはいないのです。