日本にはインポーターがない有名な海外自動車メーカーを紹介

  • 2018/06/08
  • ライフスタイル・娯楽
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売れるも売れないも、インポーター次第?

コロンとしたボディに稲妻のようなエンブレム、オペル「ヴィータ」。
なんとも懐かしい名前ですね。日本での発売は1995年、手ごろな価格やワル目立ちしないルックス、そして、2000年に放送されたドラマ「ビューティフルライフ」の影響もあって大ヒット、一時は街中でよく見かけたものなのです。
しかし、最近ではヴィータどころかオペルのエンブレムすらも見かけなくなりました。
理由はヤナセがインポーターであることをやめたから、というのも大きそうです。

海外の自動車メーカーが日本で成功するか否かの鍵は、インポーターがにぎっているもの。
たとえば近年よく見かける「シトロエン」、この成功には従来のインポーターであるシトロエン・ジャポンがプジョー・ジャポンと合併、販売網が強化されたというのが大きな要因となっているのは間違いないのです。

ならば、高い実力を持っているにもかかわらず、日本ではインポーターに恵まれないために、マイナーな存在となってしまっている海外の自動車メーカーもあるのではないか?
はい、たくさんあります。それでは以下に見ていきましょう。

 

ヒンドゥスタン・モーターズ(Hindustan Motors) インド

ヒンドゥスタン・モーターズ(Hindustan Motors) インド1942年設立の老舗自動車メーカー。代表車種である「アンバサダー」は、インドではタクシーなどに広く利用されています。しかし、アンバサダーの製造が開始されたのは1956年、以来、大きなモデルチェンジもおこなわれなかったので、安全性や環境性能において大きな遅れをとったこともあり、2014年に製造は中止されてしまいました。
このアンバサダーのセールスポイントは、何といってもレトロなルックス。日本でも好事家を相手に小規模なインポーターが輸入・販売をおこなっていました。
アンバサダーの生産終了以来、ヒンドゥスタン・モーターズについてのニュースは日本で耳にすることはありませんが、今でもアンバサダーはインド国内を走り回っています。

 

ワズ(UAZ) ロシア

ワズ(UAZ) ロシア創業は1941年といいますから、こちらも伝統があるメーカー。ルーツは軍用車両の製造ということもあり、オフロード車を数多く製造しており、いすゞ自動車のトラックのノックダウン生産もおこなっているのですが、その一方で「伝統的モデル」も依然として製造を続けている面白いメーカーです。
伝統的モデルのセールスポイントはレトロな外観、シンプルかつタフな機構。世界中の4駆マニアから支持されており、日本でも小規模なインポーターが奮戦していました。
伝統的モデルが、どのくらいレトロでシンプルか? 何と、この時代にクランク棒が付いている!!……まあ、これはバッテリーが上がりやすい極寒地での使用を想定してのことだといいますから、単にレトロの一言では片付けられないかもしれませんが。

 

VEBザクセンリンク(VEB Sachsenring) 旧東ドイツ

VEBザクセンリンク(VEB Sachsenring) 旧東ドイツ「東ドイツでは男の子が生まれたら、トラバントを予約する」、こんな逸話でも有名な東ドイツの国民車「トラバント」を製造していたことで(ドイツ周辺では)あまりにも有名な自動車メーカー。トラバントが製造されていたのは1958年から1991年、その間大きなモデルチェンジは一度もおこなわれませんでしたから、ベルリンの壁崩壊以降は、西側の車と比較して急速に時代遅れとなり、ドイツでも今では絶滅危惧種となっています。
こちらの魅力は、何といってもレトロな外観(またかよ!!)、当然、これにひかれるマニアは日本にも多く、何社もがインポーターとなるべく努力してきましたが、環境基準や安全性能をクリアできず断念せざるを得なかったといいます。
さて、冒頭に紹介した逸話についてですが、これはトラバント=国民者ということだけを表すものではありません。物不足により製造がとどこおりまくりますから、注文しても納車されるまでに10数年待たされるということを揶揄したものだとか。まあ、納車まで長期間待たされることを大げさに表した共産ジョークかもしれませんが……。

 

ほかにもまだある、地域限定メーカー

チェコ「シュコダ・オート」、オーストラリア「ホールデン」とか。
本国では超メジャーですが、日本にはインポーターがいないためにマイナーな存在になっている自動車メーカーは他にもあります。しかし、シュコダはVM、ホールデンはGMといった具合に大手メーカーの傘下になってしまっており、日本でも簡単に入手できる車種のOEMを主に手がけているようなメーカーではね……つまんないでしょ?

ということで、ヒンドゥスタン他、アクが強いメーカーを3つほどセレクトしてみました。
特徴はどれも大手インポーターが付いていないところ。そして「そりゃあ、大手はつかないわ」と納得してしまう車両を製造しているところです。

でもね、トラバントとは別として「アンバサダー」やUAZ「3909」は、小規模ながら熱心なインポーターのお影で、少量ながらも日本でも走っているんですよね。これって、なんだか楽しくなりませんか? どれもこれも同じような車ばかりになっている時代だからこそ、地域限定の個性的な自動車メーカーやインポーターさんは、がんばってほしいものです。

この記事の作者

アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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