トヨタ スープラの復活 スープラの歴史

  • 2018/04/07
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スープラは、トヨタのスペシャリティーカーのフラッグシップモデルを担っていました。スープラの歴史とモータースポーツに残した足跡を振り返ってみたいと思います。

トヨタのスペシャリティーカーのフラッグシップモデル

 

スープラの歴史

スープラは、セリカXXの北米輸出時のモデル名でした。なぜ、日本と同じモデル名にしなかったのか?それは、当時のアメリカの成人映画の度合いを示す(XとかXXとかXXXなんて、、。)ため使用出来なかったことからスープラ(ラテン語で、至上かつ最高の意味)のモデル名で輸出したのです。

☆初代(1978~1981年 A40・A50)
誕生は、1978年。A40型セリカのスペシャリティモデルとして登場!直6エンジン搭載のためフロントノーズが延長され、リフトバックのボディスタイルは緩やかなルーフ。それまでのセリカとは一味も二味も違う落ち着いた大人のスポーツモデルでした。

搭載エンジンは、直6のDOHCとOHCの2本立てで、排気量は2000cc・2600cc・2800ccと当時のマークⅡとかトヨタのトップブランドと同じエンジンが搭載されています。

☆2代目(1981~1986年 A60)

2代目(1981~1986年 A60)

2代目までは、セリカXXのモデル名で販売。当時でも、アメリカでXXは卑猥な言葉から輸出名はスープラと名乗っていたことはそれほど車に詳しくなくても知っていました。(それは当時、バイク小僧だった私のことです。)2代目は、リフトバックのシルエットは受け継いだもののイメージが一新されました。80年代に流行った角ばったデザインとなりヘッドライトはリトラクタブルに。かなり男っぽい硬派な車にみごとに変身したのです。

搭載エンジンは、もちろん直6エンジンですが80年代のターボブームからOHCもDOHCにもそれぞれターボ搭載エンジンがラインアップ。ちなみにミッションは、NAエンジン搭載車は5速MTでターボエンジン搭載車は4速ATと分けられていました。デジタルメーターやドアミラーがXXにも採用されています。当時は、真新しい装備で目を見張ったものです。

☆3代目(1986~1993年 A70)

3代目(1986~1993年 A70)

3代目セリカXXとはならず、輸出モデル名のスープラで堂々と登場!リトラクタブルヘッドライトやリフトバックはそのまま受け継がれています。ボディデザインは、先代のカクカクしたデザインから丸みを帯びたデザインに変更されよりいっそうスペシャリティの度合いがアップしました。

日本国内では、初代スープラのキャッチコピーは「トヨタ 3000GT」。搭載エンジンは、直6DOHCとOHCのNAとターボの6種類。一世を風靡したDOHCツインターボ(マークⅡ3兄弟に搭載され爆発的に売れました。)や、余裕の排気量の3000ccDOHCターボやメーカー自主規制値の280PSをマークした2500ccDOHCツインターボエンジンなど実に錚々たるラインアップです。

また、モータースポーツでもサーキットレースのJTCC(全日本ツーリングカー選手権)や海外ラリーでも大活躍を果たしています。

4代目(1993~2002年 A80)

4代目(1993~2002年 A80)

長い冬眠期間に入る前のモデルが、4代目スープラ。とってもマッチョナなボリューム感あふれるデザインは、日本人よりもアメリカ人が好きそうです。2代目から3代目へと続いたリトラクタブルヘッドライトは極普通の固定式ヘッドライトに変更されました。ハッチバックではあるものの、シリーズで一番スタイリッシュなシルエットとなりました。リヤの巨大なウイングが時代を物語っています。

搭載エンジンは、直6DOHCのみですが、もはや2000ccなどラインアップから消えてしまい3000ccのNA(225PS)とツインターボ(280PS)の2つにラインアップは整理されました。
ミッションは、6速と5速のMTに4速ATです。

サーキットレースやドリフトで大活躍したA80ですが、ラリーには参戦していません。

 

モータースポーツで活躍したA70とA80

モータースポーツで活躍したA70とA80

☆ラリーで活躍したスープラ
セリカGT-TRからセリカGT-FOURの間にスープラA70が、WRCに参戦していました。最高成績は1987年のサファリでの3位。直6エンジン搭載車は、不利なことからあまり戦績が上がりませんでした。WRCでも、4WDとターボが台頭してきた頃でボディサイズも大柄なスープラではかなり苦戦したのではないでしょうか。トヨタとしても、中止になってしまったグループB仕様のMR2ベースのスーパー4WDマシンが御蔵入りしてしまったために急遽スープラで参戦させたのです。香港ー北京ラリーで、優勝を成し遂げたのが最高位でした。

まぁ、次期マシンのセリカGT-FOURは、グループAで並居る強豪を圧倒したのでそれまでのつなぎ役みたいになったスープラ70でした。ラリーに参戦したスープラはA70だけです。

☆全日本ツーリングカー選手権-スーパーGT

スープラA70で、1987年より開催された全日本ツーリングカー選手権では、デビュー年に優勝を成し遂げています。後発の日産・スカイラインやフォード・BMWの猛追を受け1990年残念ながら撤退。続くA80は、1994~2004年そしてスーパーGTとなった2005年とGT-R・NSXとスープラで三つ巴の箱車のレースを繰り広げていました。その間、3度の総合優勝しました。

☆D1GP
ドリフトの祭典D1GPに参戦を果たしたのはA80。ドライバーは、D1玄人ドライバーのマックス織戸(織戸学)。彼がなぜスープラを選んだのか?それは誰も乗っていなかったから、、。ただ、それだけの理由だったのです。優勝を狙うならそれなりのマシンになるから誰かと同じ車になってしまうこともあるでしょう。それを嫌った織戸はまさに侍魂を持ったD1ドライバーではないでしょうか。2011年第3戦オートポリスでD1初優勝をスープラで成し遂げています。

 

2019年登場のニュースープラにもモータースポーツモデル有り!

2018年3月にようやく登場したニュースープラ。早くも、LM-GTE仕様のレーシングコンセプトマシンが公開されました。LM-GTEだから、WEC(世界耐久選手権)でしょうか。市販される前に、アストンマーチンやフェラーリなどのWECの並居るスーパーカーと熾烈な争いに参戦するのでしょうか。2018年のル・マン24時間は目が離せないかもしれませんね。

この記事の作者

Rc.オガ
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オギャと生まれたときからミニカーを握りしめていたくらいの車好き。旧車から新車、軽自動車からVIPカーそしてダンプカーやバスまでと守備範囲はとても広いです。WRCやF-1・インディ―カ―そしてエア・レースとレース観戦が大好き。長年に渡って培ってきた、車のウンチクを後世に伝承させるためWEBライターとして、車の楽しさを日夜伝道しています。
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