自動車の馬力って大きいほどいいのか?
- 2018/04/06
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排気量と馬力の関係
自動車の大きさを比較する場合、車体の寸法よりも排気量を見ることが少なくありません。660cc未満の軽自動車、1000cc未満のリッターカー、1300cc程度のコンパクトカー、さらには、かつて一般的な大きさとして数多く走っていた感のある1800ccや2000ccクラス。排気量をいえば、概ねどの程度の大きさの自動車であるか、寸法も含めてイメージできるオヤジが多いでしょう。
一方で、自動車のパワーを示す数値に馬力があります。普段、この自動車が何馬力あるかを気にしてみることは少ないかもしれません。もっとも、排気量が大きければ、それだけ馬力もアップすると考えて差し支えないでしょう。もちろん、それに当てはまらないケースもありますが、大枠では間違っていないといえます。そういう意味では、排気量を考えることと馬力を考えることは同じようなものだといえそうです。
それでは、馬力はどのような数字で表示されているのでしょうか?
排気量がccであるのに対し、馬力はhpで表示されます。そのまんまホースパワーというわけです。
馬力はエンジンの出力のことで、第二次世界大戦当時の各国の戦闘機を比較する際に当たり前のように使用されます。たとえば、日本海軍の零式艦上戦闘機など初期に活躍した機種の多くは1000馬力級のエンジンを搭載しており、アメリカが投入してくる2000馬力級エンジン搭載のグラマンF6Fヘルキャットなどに苦戦したものです。
もちろん、エンジン出力が大きければ優秀だという単純なものではありませんが、戦闘機同士であれば、馬力に勝る機体の方が速度を出せるのが通例であり、低馬力の側が不利であることは否めません。
とはいえ、自動車は戦闘機とは用途が異なります。自動車の馬力は、大きければよいというものでもないようです。そもそも、馬力が大きければよいのであれば、エンジン排気量が小さい軽自動車などが存在する理由がなくなるかもしれません。
自動車の馬力は適度にあればよい
ただ、小さな自動車は小さいなりに大馬力で、大きな自動車なら遠慮なく巨大馬力を!という区分けができるのではないかとの指摘もあるでしょう。
ここで、自動車の馬力規制について見ておきます。実は、自動車メーカー側の自主規制として、一定以上の馬力を出さないようにしている事実があるのです。
戦闘機の開発競争ではないですが、自動車においてもより高性能なものを市場投入してライバルに打ち勝つという競争が行われています。その一環として、高馬力の自動車を追求するのも自然な流れです。
しかし、馬力が出るということは、出せるスピードも上がるのが必然となります。必要以上にスピードが出るということは、交通事故のリスクも上昇してしまいます。
その結果、当局も自由な馬力競争を問題視することとなり、結果として自主規制につながるわけです。
現在、軽自動車では64馬力が自主規制値となっており、普通自動車では280馬力がマックスになっています。軽自動車と普通自動車では4倍ちょっとの差があります。ところで、軽自動車と普通自動車では最高速度の4倍の差があるでしょうか?通常は、そこまでの差はありません。また、あったとしても出す必要がない猛スピードです。
しかも、現実の軽自動車の4倍といえば、時速500キロを超えてくるでしょう。それは、あまりにも荒唐無稽な話といえます。
そして、自動車に馬力を求める理由を考えたとき、大きければよいというものではないことがハッキリします。少なくとも、日本における通常使用では、軽自動車レベルでも十分だというケースが多いでしょう。
急勾配の上り坂で、大荷物を運ぶときなら、ある程度の馬力を望むかもしれません。軽自動車ではしんどいと思うこともあるでしょう。しかし、100馬力も200馬力も必要かといわれれば、そこまでではないのが実情ではないでしょうか。
64馬力といえば、馬が64頭いるのと同じ(名目としては)ですから、かなりのパワーです。