様子をみましょう、効き目は同じです、医者が言うあいまいな言葉の意味ってホントは何?
- 2018/12/31
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この季節、インフルエンザの予防接種で医者に行く人もいれば、その前に風邪にかかって医者に行く人もいるだろう。
それ以前に、高血圧など生活習慣病の為に、毎月医師のお世話になっている人もいるかもしれない。
そこで問題なのだが、医師は患者を前にすると、時々患者の心に不安感を与える曖昧な事をのたまう。
『しばらく様子を見ましょう』だの、いつもと違う薬を処方しておいて『効き目は同じです』だの、この手の言葉だ。
でもって大げさに症状を訴えると『じゃあ検査しましょう、紹介状なら書きますよ』と来た。
もう少しきちんと診察してくれないかと、怒りたくなった人もいるかもしれない。
前に『とりあえず出しておきますね』と患者に言いながら、医者本人は飲まない様にしている薬について書いた記事があった。
今回は、この手の『あいまいかつ、医師の決まり文句』がどこから来るのか。
筆者、筆者の親、親族のかかりつけ、友人のかかりつけや、知り合いの医師に聞いてみた。
様子を見る≠ほったらかし、ではない
何人かの医師に聞いた所、患者に誤解されて困る事が『様子をみましょうと言うと、酷い医者だと思われる事』なのだそうだ。
確かに知り合いの中に『あの医者は、私の事がどうでもいいからあんな事を言った』と悲観的になる女性が居る。
彼女は風邪一つ引いても治りが遅いのだが、その理由は医者を信用せず転々とするからだ。
様子をみましょうというのは、経過観察するという意味合いを含む。
もしも体に異変が起きていたというのであれば、その症状が一時的に消える事があっても、1~2週間後、悪化していることもあるからだ。
もう一つ、様子をみましょうと医者が患者に言うのは、患者の様子にもよるという。
肩こりや頭痛、歯痛で死ぬと来院する患者がいるとする。
確かにこれらの痛みの背後には重大な病が隠されている危険性があるので注意したいが、だからといってその患者さんにだけ時間をかけていると、他の患者さんを長時間待たせてしまう事になり、効率的ではない。
こうした事情から、様子をみましょうという、あいまいな言葉を使うのだ。
では、効き目は同じですと言いながらジェリックを勧めてくる医師は、どんなタイプなのか。
新薬と後発薬の効き目は100%同じではない
医師に風邪と診断されたら、『とりあえず』の前置きの後に、抗生物質、咳止め、総合感冒薬、たんきり、うがい薬が処方されるだろう。
医師本人がこれらのカゼ薬に頼らず、葛根湯と、のどぬーるスプレーに頼っていたとしてもだ。
他にも、患者本人が風邪だと言い張っても、後から肺がんや結核、百日咳だったという事が発覚するかもしれない。
そうした危険性を踏まえた事と、日本では保険適応なので、医療は三割負担で済むという事から、誰でもかれでも薬を処方された方がありがたがるという風習がある。
本当に風邪であれば『寝ていれば治る』というのが医者の持論だが、そんな冷たい医者だと誰もかからないだろう。
反対に『薬がなくなったらまた来てください』という医者がいるが、これは反対の意味だそうだ。
これは『最初に処方した薬の量で病気を治してほしい』という意味で、次にもし同じ病気で来院する事があれば、悪化したので、前回よりも強い薬を処方しなければいけない。そうした意味合いも兼ねている。
ジェネリックと先発医薬品で『効き目は同じです』という医師がいるが、もちろん100%同じなわけがない。
これは調剤薬局に聞いてみたのだが、ジェネリックは先発品よりも効力は落ち、先発品に比べて8割効力があればよいと言われているという。
患者の診察の結果、効果はあるが副作用のきつい先発品を処方するよりも、副作用があまりなく、効果が穏やかな後発品に切り替える医師もいるという話も聞いた。
逆もまた真なりで、医師が先発品を勧めてきた場合でも、お薬手帳を持参していれば、処方箋薬局に行き、ジェネリックに出来るかどうかという相談も出来る。
効き目は決して同じではないが、このあたりは、自分の体調と相談するしかない。
どんな病気にも、100%心配ないはない?
では患者を一番不安にさせる、医師の曖昧な言葉は何か、それは、心配いりませんという決め台詞だ。
手術前、手術後の医師の心配いりませんという言葉は、ほぼ決め台詞と言っても過言ではない。
何故ならリスクを伴わない手術はないからだ。
こんな事もいうのもなんだが、やる必要に迫られない手術でなければ、やらないほうがいいというのが私の持論だ。
前歯が折れたから差し歯にした、一回目の手術はヤブ医者がやったから、どうも歯のかみ合わせが悪いというのであれば歯医者を変えて、やりなおせばよい。
だが脳や心臓で何度も手術をし直せるかどうか、答えはNOである。
いかがだろうか。
医師の言う、あいまいな言葉にはウラがある。
その言葉の裏をとれば、医師にかかる時、回り道をしなくてすむはずだ。