10億もってないと外こもり?!シビアな海外永住事情

  • 2017/12/31
  • ビジネス
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日本の相続税は高い。

所得税を払った後の金額の半分が相続税として税金で持って行かれるのは日本ぐらいである。

日本の相続税は高い。
それで国の政治が少しはまともになるのであれば、金持ちは税金を喜んで納めるのだろうが、銀行は潰れるわ、
国会議員は話にならない不祥事ばかり起こすわでは、国外に逃げるのも当然だ。

では具体的に、どれぐらいの資産を持ってる人が海外に居住してる富裕層であり、反対に、外こもりなのか。

 

資産10億はないと富裕層とはみなされない

日本は物価が高いから、今のうちから東南アジア各国に行って、住み心地の良さそうな所を物色して、
50代後半に会社に、早期退職願を出して永住しようと考えているヤジアップ世代も多いのではないだろうか。

実はからくりがあり『ある程度莫大な金額をその土地や国に定期的に投資してくれる人』でないと、国も永住権を
発行しないようになっている。
それ以外は単なる『リタイヤメントビザ』で、定年退職したオヤジが、会社の年金証明書を国に見せて、10年の滞在許可を貰うという、ただそれだけの話だ。

資産10億はないと富裕層とはみなされない
富裕層が移住する国として人気があるのは、相続税がなく、なおかつ税のからくりを使えばキャピタルゲインを
極力抑えることができる国だ。その筆頭に近年挙げられているのがニュージーランドである。
3年の間に1000万NZD(8億円)を国が推奨する団体に投資する事で、インベスター・プラスが得られ、特典として
永住権が得られるようになっている。

これと似たようなケースがシンガポールにもあり、最低250GD(2億円)をシンガポール国内の企業もしくは、
指定されたファンドに投資する事で、グローバル・インベスター・プログラムにランクアップし、この特典として
永住権が得られるのだ。

これらの国は既に日本人の大手企業の会社社長や重役が既に家族ごと資産を移転させており、
ベネッセコーポレーション社長も移転させている事で注目を浴びている。

これらの移住者に共通するのは、国内では有名企業でなおかつ資産が10億以上ある会社役員、社長である。
海外のプライベートバンクを呼んで資産運用をする人は、最低限これぐらいの資産を持っていなければ、
富裕層と認められないと言っても過言ではない。

なおかつ事業をおこしてアクティブに活躍したいというのであれば、米デラウェア州を紹介されるだろう。
デラウェア州は、アップルやスターバックスが会社の登記上本社を置く所で有名だ。街自体は普通そのものだが。

州に100万ドル(1.1億円)の投資、もしくは雇用創出指定地区に50万ドル(5000万)を投資し、事業をおこす事で
10人以上の雇用を創出すれば取れる永住権がある。
これを取り、ハワイあたりに家族で移住すれば、相続税の徴収は免れるというシステムである。

本物の金持ちは、働けば働くだけ優遇される事を知っている。
だからこそ自分が優遇される土地に、引っ越して逃げてしまう。

 

厳しくなった出国事情

そんな日本の富裕層流出に国税庁が黙って指をくわえてみているはずもない。

厳しくなった出国事情
’14年には、5000万以上の国外資産を保有している人には『国外財産調書』の提出が義務づけられるようになった。
その為、資産を有価証券に換えるという奥の手を使い資産隠しをする人が続出。
’15年には国外転出の際に、1億円以上の有価証券を保有して出国する場合には出国税をかけるという騒ぎになった。

『家一軒建てる金があるなら税金を国に納めろ』という締め付けだけにとどまらない。
今年、’17年には税法改正で国外資産への相続税の免除が相続人・被相続人共々、相続開始5年以内だったのが、
10年に引き上げられたのだ。

一代で財を築いた祖父が亡くなり、残されたのは自営業の父と、何をやっても成功しなかったボンクラ息子だとしよう。
到底孫に相続税は払えない。そこで孫に財産を丸々相続させる為に、彼を一時的に東南アジアに移住させる。
今まではその期間が5年で良かったが、その期間が10年に延びるのだ。
しかも移住しはじめた時期が40代だとすれば、孫の人生は台無しになるだろう。

外務省の調査によれば’16年の海外在住邦人で長期滞在者は87万人、そのうち永住者は46万8000万人。
10年前に比べ、長期滞在者は18.3%、永住に至っては42.6%も増えているというのだ。

海外に移住した人は、税法上気を付けているのが、日本に生活根拠を残していない事。
自分名義だけでなく親族名義の不動産も手放し、お墓も他の親族に任せる。
小遣い稼ぎをしたいからといってアルバイトで帰ってくるのはもっての他だ。

 

外こもりとの違い

では、これらの当てはまらない人たちで自称『東南アジアあたりで永住してる』人はどうなるのだろう。
それは俗にいわれる『外こもり』になる。

外こもりとの違い
貨幣価値が日本より安い国に住み、ほどほどに働いて、人の距離感を緊密にせ683316122ず、のんびり暮らす人たちだ。
海外に永住してるというと聞こえは格好がいいかもしれないが、職業はと聞かない方がいい人も沢山居る。

私の顔見知りも、タイへ行って戻ってこないが実は富裕層でもなんでもなく外こもりだ。

永住権を取る枠は年に100枠しかなく、その上審査も厳しく、そこまでして取る必要があるのかと感じ、
未だ永住権は取っていないが、腰をすえて働く気にもなれないらしい。
この先どうなるかどうか心配だが、海外に逃亡したヤジアップ世代全てが金持ちではない事実が見えた。

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