実はあまりよく知られていない日本のイージスシステム護衛艦と戦闘機
- 2017/11/10
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そもそもイージス艦とは何?
最近では、ニュースで「イージス艦」という言葉をよく耳にするようになりましたが、イージス艦とは、そもそも一体何のことでしょうか。「船なのか空母なのか、他の軍事用船舶との違いがよく分からない」といった具合に、意外に知らない人も多いかと思います。
イージス艦とは、簡単に言うと「護衛艦」のことです。何故、護衛艦をイージス艦と呼ぶかというと、通称「イージスシステム」という名の高度な「情報処理・射撃指揮システム」があり、このイージスシステムを搭載した艦艇を総称して「イージス艦」と呼んでいます。
このイージスシステムにより、200を超える目標を追尾し、その中の10個以上の目標を同時に持つことが可能であったり、艦隊防空だけではなく、いろいろな任務に対応可能な汎用性を持つため、アメリカ海軍ではイージス艦のみで水上戦闘群を編成しています。
ここで紹介したいのは、日本のイージス艦で「護衛艦あたご」です。この「あたご」は進水日2005年、就役2007年の最近のイージス護衛艦で、全長165m、最大幅21.0m、という中型の艦で、出力100,000PSと最大速力30ノット以上の、中程度のスペックを誇る艦です。
イージスシステムというのは、「遠くの敵機を正確に探知できる索敵能力」「迅速に状況を判断・対応できる情報処理能力」「一度に多くの目標と交戦できる対空射撃能力」を備える画期的な装置でもあります。
イージス艦といっても、護衛艦にもイージスシステムが搭載されているため、厳密にいうとイージスシステム護衛艦と表現した方が適切かもしれません。
F-1戦闘機
そして、イージス艦に次いであまりよく知られていないのが「日本の戦闘機」です。日本の戦闘機と聞くと、誰もが「ゼロ戦」という言葉を思い浮かべるでしょう。しかしここで紹介するのは「F-1戦闘機」です。F-1戦闘機の初飛行は1975年6月3日で、分類としては「戦闘爆撃機」にあたり、生産数は77機ですが、実はこのF-1戦闘機は2006年をもって既に退役しています。
F-1は、第二次世界大戦後、初の「日本が独自に開発した戦闘機」であり、総計77機が製造され、「三沢基地」の第三航空団第三飛行隊と第八飛行隊、「築城基地」の第八航空団第六飛行隊に編成されている支援戦闘機部隊に配備されましたが、空対艦ミサイルによる、対艦攻撃という運用方法は特筆すびきものがあり、機動性の低さから空中戦での不安も抱えていました。2006年に築城基地の第六飛行隊に配備されていた「F-1」が、新モデル「F-2」の配備により退役し、航空自衛隊で配備・運用されていた全機が正式に退役しました。
F-2戦闘機
そして「F-1」の後継ぎであるF-2戦闘機は、ファンからは「平成のゼロ戦」や「バイパーゼロ」などと呼ばれています。初飛行は1995年10月7日で、生産数94機の支援戦闘機であり、「F-16」を大型化した機体に空対艦ミサイルを最大4発搭載可能で、戦闘機としては世界最高レベルの対艦能力と対空能力を兼備しているのが特徴です。
他にも同型で「Fー2A」や「F-2B」というモデルもあります。戦闘攻撃機であるF-2は、F-1と同様に「対置・対艦攻撃能力」を重視した機体で、「F-16」とほぼ同じ形状ではありますが、改造や再設計の箇所がある点から、「パッと見た形状以外、すべてが違う」などとも言われています。