筋トレの素朴な疑問!筋肉痛には消炎剤を塗るべき?
- 2017/12/10
- ボディメイク
- 808view
- 筋トレ
- ジム
- トレーニング
- 筋トレ
- 筋肉
- 身体
きっつい筋肉痛には消炎薬?
筋トレをしていれば誰でも経験するのが、きっつい筋肉痛です。特に脚トレの翌日には日常生活に支障をきたす程の激痛に襲われることも珍しくありません。朝目が覚めたらまるで生まれたての子鹿ちゃんのような動きしか出来なくなっていた…そんな人もいることでしょう。
さて、筋肉の痛みに対しては薬局などで「消炎薬」がたくさんの種類売られています。最近では特に効き目が強いとして口から摂取する経口消炎薬が人気となっていますね。風邪を引いた時などにも飲まれるイブプロフェンなどは人体における炎症に対して幅広くその効果を発揮してくれるのです。
さて、問題なのは筋肉痛が酷い場合、そもそも経口の消炎薬を使った方がいいのかどうか、という点です。
今回はガチ系トレーニーであるボディビルダーやフィジーカーの実際の生活の中からその答えを探ってみましょう。
ボディビルダーやフィジーカーはどうしてる?
筋肉痛だけでなく、関節の激しい痛みや炎症に日々悩まされ続けているのがボディビルダーやフィジーカーといったガチの筋肉野郎共です。筆者も人のことをとやかく言えないような生活をしていますが、彼らはとにかく筋肉のために命を削って毎日努力を積み重ねています(暑苦しいですね)。
そんな彼らですが、痛みを緩和するための薬というのは経口にしろ経皮にしろまず使うことはありません。痛みがあるということは怪我をしている状態であり、根本的に治癒しなければ痛みだけ飛ばしても意味がないと考えているからです。
中途半端に炎症を消してもより重大な怪我にまで発展してしまう恐れがあることを経験上熟知しているのですね。
消炎剤に関する衝撃的な事実
しかも最近になって衝撃的な事実が実験によって明らかになりました。消炎薬は筋肉の発達を阻害したり、筋肉を減少させてしまう可能性があるのです。
実験ではイブプロフェンを毎日1200mg摂取するグループと、摂取しないグループの2組を用意し、8週間に渡る筋力トレーニングの経過や結果が比較されました。
結論としては、イブプロフェンを摂取していたグループに対し、摂取していないグループでは有意に筋肉の発達が亢進していることが確認されました。この理由としては消炎薬を服用したことによって筋肉発達のためのシグナル伝達反応が減少したとみられています。
経口による消炎薬だけでなく、塗り薬タイプの消炎薬でも同様の悪影響があるとの予想もされており、安易な消炎薬の乱用はトレーニーにとって相当な実害を被る可能性があると言えるでしょう。
筋肉痛の正しい対処法は?
トレーニーにとっての正しい筋肉痛の対処方法は「冷やす」「休む」「栄養摂取」の3つです。冷やすというのは特に筋肉痛初期に有効で、炎症し熱を発している部分を適切に冷やしてやることで回復が進みます。もちろん痛い間はトレーニングはするべきでありませんからしっかり休むことが大切ですし、グルタミンなどのアミノ酸系サプリを中心に栄養をガンガン体に送り込んでやらなくてはいけません。
ただし、関節痛が酷い場合や肉離れや打撲の場合は素直に病院に行きましょう。このような症状は単なる「筋肉痛」という範囲を逸脱しています。
筋肉痛にならなきゃ成長しない…は嘘!
ちなみに、筋肉痛がこないと筋トレ効果は得られない、という意見は完全なデマですから無視して頂いて結構です。筋肉痛の発生と筋肉の発達には何の因果関係もありません。
筋肉痛は筋肉や筋膜の炎症です。そして、この炎症は「慣れない動き」を行った場合に多く発生します。
どれだけ正しいフォームで、効率的に筋肉に刺激を与えていても、それが慣れている動作であればあまり筋肉痛は発生しません。しかし、この場合でももちろん筋肉は発達しています。
筋肉痛になると「筋トレしてる感」は得られますが、本来歓迎すべきものではないことをよく知っておいてくださいね。