マラソン五輪代表を決める「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」って何ぞや?
- 2019/02/24
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あと1年半で東京2020マラソンスタート
何だかんだといっている間に、東京オリンピックの開幕が1年半後に近付き、チケット販売の登録受付もはじまりました。そんな機運の中で、半年前の2017年8月、日本陸上競技連盟から発表されたのが「MGCマラソングランドチャンピオンシップ」でした。ここでもう一度思い出しておきましょう。
このMGCマラソングランドチャンピオンシップですが、競馬ファンなら思い浮かぶ「マイルチャンピオンシップ」のように、ひとつのレースの名称です。何のレースかといえば、マラソン大会のことであり、東京オリンピック日本代表選手を選ぶ選考会として創設されました。
MGCが開催されるのは、東京2020でマラソンが行われる1年前の2019年9月15日となっており、走行するコースも本番オリンピックと同じ舞台で行われるとのことです。
東京オリンピックのマラソン代表選考は、2017年の夏から開始されており、このMGCをクライマックスとした一連のレースで出走権が確定する運びとなっています。その流れは以下のとおりです。
・マラソン男子
2017-2018シーズンと2018-2019シーズンにおいて、代表選考にかかる指定競技会として、北海道マラソン、福岡国際マラソン、別府大分毎日マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソンの5大会があります。これをマラソングランドチャンピオンシップシリーズと呼びます。ここで順位、タイムの条件をクリアすれば、MGCへの出走権を獲得します。競馬のトライアルレース的な存在です。
・マラソン女子
同じく2シーズンにおいて、北海道マラソン、さいたま国際マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの4レースが指定されており、条件をクリアすればMGC出走となります。
MGCに出ること自体がけっこう大変
では、これらのレースに出走しなければMGCに出る道はないのかといえば、そうではありません。ワイルドカードとしての出走枠があります。ワイルドカードとなるためには、国際陸上競技連盟の公認大会で、設定タイムをクリアすることや、順位条件をクリアすることが求められます。対象となる国際大会は2017年8月~2019年4月に行われるものです。
晴れてMGCに出ることができれば、あとは結果を残して東京オリンピックの代表の座をつかむだけです。ただし、MGCで選ばれる出場枠は2つとなっています。これは、男女とも同じです。
単純明快なのはMGC優勝です。選考レースの優勝者が本番に進むのは当たり前ですから、勝った瞬間に内定が決まります。問題は残りの1枠で、2位選手がゲットすると決まっているわけではありません。ここが玉虫色といえなくもないですが、2位と3位の中から、MGC派遣設定記録をクリアした者で上位の者が内定者となるのです。
つまり、MGC派遣設定記録の比較で2位選手が上なら2位選手が、3位選手の方が上なら3位選手が内定となります。どちらも有効な記録を持っていない場合はそのまま2位選手が内定です。なんか、複雑ですね。
さて、マラソン男女は3枠あります。あと1枠をどこで決めるのかが気になるところですね。ナント!
マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ!というレースがあるのです。もう、何が何だか。もっとも、このレースもシリーズ戦と同様に、既存の複数のレースを対象としたものです。2019年-2020年シーズンに実施される福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソン(男子)と、さいたま国際マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソン(女子)がそれです。
こららのレースの結果、2019年5月に設定される記録をクリアする前提で、最速のランナーを内定者とします。誰も設定記録をクリアできない場合は、MGCで3番目となった選手(2位または3位の選手)が内定です。
つまり、男子は3シーズン分の福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソンが、女子も3シーズン分のさいたま国際マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンが東京オリンピックへ激しくつながっています。
前2シーズンと最後の1シーズンでは、MGC向けと本番向けの違いがあります。どちらが有利というものでもないでしょうが、MGC向けからMGCで権利を獲った方が、本番への準備期間は長く取れます。
MGC、とにかく重要なことはわかりましたね。