岩手競馬をマジで潰したいと画策する想像以上の「黒幕」
- 2019/01/09
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信じられない5頭目の薬物違反明らかに
いま、みちのく岩手競馬が存続の危機に立たされている。
といっても、売り上げや収支がサッパリとか馬インフルエンザが大流行してしまったとか、そういう類いの話ではない。
なんと昨年後半の半年間で計4件、競走馬5頭もの禁止薬物検出事件が起きてしまっているのである。
公正を旨とする公営ギャンブルにおいて、1頭でも出ればそれこそ蜂の巣をつつくような大騒ぎになるはずの禁止薬物事件。
それが去年だけで都合5頭、なのである。
当事者である競馬組合のマヌケな日和見主義も手伝って、依然として犯人が捕まっていないどころか、第3、第4の犯行まで許す始末。
ここまでくると、恨み辛みというような小さな話ではなく、もっと大きな競馬事業の存続そのものや政治的な狙いがあるのではないかと疑いたくなる大事件に発展している。
これが前代未聞・大胆不敵犯行の一部始終だ
まず最初にお伝えしておくべきことがある。
岩手競馬は岩手県競馬組合が管理し、その最たる管理者は岩手の達増知事であるという点だ。
本来ならこのような指摘はせずとも事件が収拾してしかるべきなのだが、今回ばかりは犯人の真の狙いが競馬村よりもっと大きな権力を対象としている気がするため、一応記しておく。
さて第1の事件が起きたのが昨年の7月29日。
2着入線後の馬(水沢所属)から禁止薬物が出て事後失格となった。
この事件は岩手競馬始まって以来の禁止薬物検出案件であり、それまでにこんなことは1度もなかった。
このとき組合は、競馬法違反の疑いもあることから盛岡東署に届け出たものの、会見では「故意か偶然か含めコメントは差し控える」と発表した。
ところがその動揺も静まらないうちの9月10日に、第2の犯行(水沢所属馬)が堂々と行われる。
さすがに看過できないとみたか、組合は残りの開催を即座に中止、競走馬全頭の薬物検査を発表。加えて警備員の増員、初の防犯カメラ設置、許可証更新基準の厳格化など、遅ればせながら守りを固める施策を次々と打ち出すことで事態を収束させようとした。
しかし犯人はこれをあざ笑うかのように第3の犯行へ。
9月議会で「3回目は廃止を連想させ、岩手競馬を揺るがす事案になる」という議員からの指摘があってなお、である。
10月28日に起きた3度目の検出(水沢所属馬)は、捜査が進み、警備が増強され、監視が厳しくなった中をついたものであり、図らずも「内部犯行説」が一層色濃くなった瞬間だった。
そして年の瀬の第4の犯行。
12月17日、今度は水沢側でなく、初めて盛岡側から禁止薬物が出る大失態を演じた。
ここまできて初めて組合側は、今回の一連の犯行が「岩手競馬そのものがターゲットにされている」という視点に立ち、遅まきながら刑事告発に踏み切った。
犯人はなぜここまで縦横無尽の犯行が可能なのか
見ていただいたとおり、犯人のフットワークといったら忍者顔負けの身軽さで、
▼水沢、盛岡それぞれの関係者ゾーンに存在しておかしくない立場
▼しかも厩舎、馬の目の前まで近づくことができる立場
▼あるいは近しいものに指示を出すことができる上の立場
そして
▼岩手競馬そのものによい感情を持たない人間
(もっというと組合幹部か知事そのものに対する憎悪あり)
であることが明白だ。
しかしこれらの条件をよく見ると、たとえば馬に薬物を与えることは現場の人間しかできないが、逆にいち厩務員等の立場で厳戒態勢中の持ち場と異なる競馬場や厩舎(10月、12月事件はなおのこと)に単身乗り込んでいかれるのかどうかは非常に怪しい。
つまり犯人は一見フットワークが軽いように見えて、そのじつ「自分では手を下さなくてすむようなかなり立場上位の者」が自らの権力を傘にウラで駒を動かしている可能性さえあるのだ。
安易な想像は慎みたいが、腰の重い組合側でさえ「岩手競馬の存在そのものを狙ってきた犯行」と気がついた現在、いまだ暗躍する「黒幕」は想像以上の大物であることも考えておかなくてはならない。
そしておそらく黒幕は「自らの目的を果たすためなら競馬などどうでもよい」と考える冷酷者。東北最後の砦・岩手競馬を救うため、一刻も早い全容解明が望まれる。