菊花賞2017 ダービー馬のいない菊ばかりが続きて候
- 2017/10/15
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ダービーとの相性最悪な3冠最終戦
最近の菊花賞6回のうち5回でダービー馬が出走せず、なんとか出走できたワンアンドオンリーが今やあの姿になってしまっては、3冠タイトルの意義が問われ、または3冠馬の偉業が改めてクローズアップされる今日この頃。
現代競馬からはハッキリ「異端」の烙印を押された伝統の長距離G1ではあるが、これが3冠ロードだといわれるうちは、馬も、ファンも、黙ってつき合っていかなければならない「運命」である。
狙えるローテは3つだけ
空き巣とはいえ、痩せても枯れてもそこはG1戦。
「キミはいったいどこから突っ込んできた!」という馬の激走は少なくなり、ローテ的には3パターンに絞られる。
▼ダービー1桁着順→トライアル権利取り
▼夏の長距離条件戦勝ち→トライアル権利取り
▼秋の長距離条件戦勝ち
つまり、どんな理由があっても「前走で好走していなければ」菊を獲る資格はない。
馬券はこれに該当する馬のうち、その年もっとも人気のない馬から狙うのがいい。
怖いのは、本当に生涯でここしか走らない馬たちの激走があること。
13年3着ユウキソルジャー→その後水沢競馬へ転籍
10年1着ビッグウィーク→その後障害へ転向
菊の舞台だけ光る「悲しい定め」の馬を探すべく、馬柱の隅から隅まで、穴が空くまで眺めて欲しい。
血統的な狙いはなくなってしまったのか
菊花賞といえば血統博士がお出ましする舞台。
以前なら「祖先にリアルシャダイ」「母父ブライアンズタイム」など数々の血統格言があったはずなのだが、なにしろ
▼母父バクシンオーのキタサンブラックに走られ
▼エアスピネル、リアルスティール、トーセンラーはその後マイラーから中距離指向
だけに…。今は逆に言うなら、
▼サンデーの血が入ってない馬の頭はない
くらい、サンデー系との相性は抜群だ。
たとえ父がバゴであっても母父はサンデーだったビッグウィークを筆頭に、頭を獲りたいならどこかに「サンデーの血」を持っていなければならない。
ゴールドアクター、スカイディグニティ、ロックドゥカンブなど、いかにも狙いたい「非サンデー系・菊の刺客」は毎年出てくるが、残念ながらここでは善戦止まりと考えたい。
今年のメンバーで面白いのは…
どうせなら大穴っぽいところで
▼マイネルヴンシュ(父ステイゴールド、水野貴広厩舎)
を挙げておく。
先月中山の九十九里特別を勝ち、賞金順で出走可能とのこと。
血統的に大変面白い構成をしており、一見してノーザンダンサーやヘイルトゥリーズンのクロスがびっしりに見えるが、実は
→サンデーの父方
→ゴールデンサッシュの母方
→ダンシングブレーヴの母方
→マイネシャローナの母方
はすべて遺伝的に無効であり、5代までのクロスはきれいに消滅する。
さらに自身の毛色から母父コマンダーインチーフの血を引くことがわかる(父方は黒鹿毛系)ので、スタミナもばっちり。ひと雨来ればそれはもうウハウハの大勝負だ!