洪水と土砂崩れから身を守れ!ハザードマップを見ておこう
- 2018/07/18
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人ごとでない西日本各地の惨状
平成に入って最悪と表現される西日本の豪雨被害。
たいへんな広範囲にわたって被害が拡大し、しかも復旧の見通しさえ難しい現状。
いよいよ梅雨もここまで日本人の命を脅かす存在になったのかと、想像しただけで気が重い。
これを教訓とし、大切な人々の命を守るために今から私たちができることがいくつかある。
そのひとつとしてぜひ実践してほしいのが「地域のハザードマップを確認しておくこと」である。
ハザードマップ、みなさんは聞いたことがあるだろうか。
このくらいの規模の災害が起きたとき、どこでどんな被害が起きそうですよ、という想定が記された地図のことである。
地域によって注目される災害が異なる
さっそくオジサンの住む地域のハザードマップを見たところ、マップは2枚に分かれており、それぞれ「土砂災害マップ」「洪水マップ」と名前がついていた。
地域によっては「土砂災害」はあまりないけれど「地震の津波」による浸水を想定している、というところもあるだろうから、その地域ごとに力を入れている項目は違ってくる。
幸いオジサンの地域はマップ上、洪水、土砂、どちらにも際立った危険があるところではなかった。
が、実際ここは知る人ぞ知る「その昔(戦国時代のころ)は川が流れていた場所」であり、今は堤防に守られているだけで、油断はできない。
その上、今回ちょっと気になることが出てきた。
えー!小学校が軒並み浸水想定?
自宅から少し視点を広げてよくよく見ると、なんと災害発生時に第一の避難場所となる「近くの小学校」が2つとも浸水想定域に引っかかっているではないか!
これについては最近災害のたびによく指摘されることで、つまり「避難先の方が危ないのになぜそちらへ移動しなければならないのか」という問題が発生する。
またたとえば2本ある川のうち「避難場所に近い川が切れたら家に留まる選択肢はないのか」など、おのおのが難しい判断を迫られることだってあり得る。
もちろん、物資の補給ポイントであること、正しい情報を得やすいことなど避難場所に行くメリットもあろうが、水害継続中のなか移動するリスクと天秤にかける冷静さが私たちにあるだろうか。
そもそもあまり見やすいマップじゃない
なぜ今ハザードマップかといえば、西日本各地でも大きな被害があったところは「ハザードマップの想定にかなり近い地域」だったからだ。
しかし残念なことに、そのいくつかは市民に浸透しておらず、また閲覧方法にも障壁があるなど、必ずしも「知ってほしい方たちに届いていない」のが現状だ。
基本的に行政ということろは「マップを作ったからあとはみなさん好きに見てね」という姿勢であり「おーい、必ず見てくれよ〜」という告知作業には消極的だ。
とくに大震災前は「そんなマップを大っぴらにされたら、売れる土地も売れなくなる、観光客も寄りつかなくなる」という業者の横やりがたくさん入ったというから、行政もちょっと及び腰なのかもしれない。
また今回実際に目にしたオジサンの地域マップは「広域かつ、アバウト表示すぎて本当の我が家の近くがどうなるのかまではわかりづらい」ものだった。
実際どうなるのか、については「歩けない」のか「車も水浸し」なのか「即避難」なのか、もっとわかりやすい表現がほしい。
何より今のように市町村単位でブツブツ途切れているうちは、マップが市民に浸透することはないだろう。
もはやハザードマップは、国がデータベース化、標準化して1枚の地図にする時期が来ている。
まずは「どちらに向いて避難するか」だけでも覚えておこう
今の時点でハザードマップを最大限活用できる点があるとすれば「避難経路の方向を正しく見る」ことだ。
避難場所ではなく、方向である。
洪水の場合はこっち、広域火災の場合はこっち、など災害によって近づいてはいけない方向が変わることを確認しておきたい。
災害時の集団心理はかなり怖いものがあり、それに抗うのも勇気のいることだが、結局最後に身を守るのは自分自身。
普段冷静なうちにハザードマップで下調べをしておこう。