日大アメフト事件の法的な位置づけのまとめ

  • 2018/05/26
  • ライフスタイル・娯楽
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そもそも刑事事件なのだが

2018年5月6日に行われた日本大学(にほんだいがく)と関西学院大学(かんせいがくいんだいがく)のアメリカンフットボール定期戦。この試合の第一クオーター、いきなりの傷害事件発生。

マスコミの報道では、これが事件だとすればという発言が目立ちました。事実関係として、これが事件なのかどうかといえば、明確に事件です。なぜ、マスコミは「事件だとすれば」というのでしょうか?

まず、刑法には暴行罪と傷害罪、過失傷害罪などがあります。暴行罪と傷害罪は故意犯であり、過失傷害罪は過失犯であるという違いがあります。マスコミの中には、故意でなければ事件ではないと思っている人もいたようですが、過失でも怪我をさせれば犯罪にあたるのが日本の法律です。

日大アメフト事件の法的な位置づけ

怪我をさせても犯罪とならないのは、正当防衛や正当な業務行為を行ったときに限られます。スポーツにおけるルール上のプレーでの傷害は、正当な行為として犯罪になりません。ルールを逸脱した傷害行為は、故意であれば傷害罪に、過失であれば過失傷害罪にあたります。

14歳未満であれば刑事責任がないとか、心神喪失であれば無罪だとかは別にして、行為そのものについてはルールに沿っていたかどうかがポイントです。

ただ、ルールに違反していて犯罪にあたる行為がすべて刑事処分を受けるわけではありません。寛容な対応と刑事処分のキャパシティーの問題から、ゲーム内の罰則で終らせるケースが多いようです。

つまり、スポーツの試合中は犯罪の中でも重いものが刑事処分の対象となるといえます。実際、小競り合いでの殴りあいは犯罪であることを否定できませんが、刑事処分に至るケースはほとんどありません。このことから、マスコミも立件されたものだけを事件とよんでいるのかもしれません。

刑事処分を受けた事件としては、試合中に阪神タイガースのコーチたちが審判団に暴行を加えた事件が思い起こされます。36年も前のことで、今回の選手は生まれてもいません。

そして、今回はルール無用の行為だったことが明白です。アメフトをある程度見ているオヤジなら、あんな無駄な動きをするスポーツではないことが理解できるはず。勢い余ってというレベルでもありません。

なんにしても、この事件は刑事事件といえます。捜査機関が動かなければ刑事手続が進まないだけであり、内容としては刑事事件が起きたことに違いありません。ちなみに、被害者側から大阪府警に出された被害届は、5月23日に警視庁へ届いており、捜査の開始が注目されます。また、被害者の父親は事件の性質を憂慮し、告訴も検討しています。告訴となれば、それを受けた捜査機関には、刑事訴訟法上で正式に捜査義務が生じます。

今回はルール無用の行為だったことが明白

 

ポイントは共犯関係と組織犯罪

5月22日、実行者である学生が会見を開き、監督とコーチからの指示があったこと、精神的にも追い込まれ、やらなければ選手としての未来が危ういと思ったことを明確に説明しています。その発言内容が真実かどうかを知る術はありません。

しかし、状況証拠という観点では、学生の説明には根拠がありそうだといったところでしょうか。公開されている各種の映像・動画には、学生の説明に合致すると考えられるものも見られます。日本大学側の動きがあまりにも鈍いことから、マスコミでも、多くは学生の発言が真実である場合を前提として論評がなされています。

学生の説明によれば、一連の大まかな流れは以下のとおりです。
・監督に、やる気があるのかないのかわからないから出さないといわれ実戦練習も外される
・6月の世界大会日本代表を辞退するように監督からいわれる
・コーチから、(監督に聞いたら)ゲームに出るには相手のQBを潰すことが条件だといわれる
・コーチから、相手のQBが怪我で秋に出てこなければうちの得になるだろうといわれる
・コーチから、出たければ相手を潰すと監督にいってこいといわれる
・監督に、相手のQBを潰すので使ってくださいと申告
・監督から、やらなきゃ意味ないよといわれる
・本来のプレーをしないでQBに突っ込むこと(加害目的であること)をコーチに確認する
・確認に対し、思い切って行って来いといわれる
・試合前の整列時にコーチから、できませんでしたでは済まされないからなと念押しされる

ポイントは共犯関係と組織犯罪

この説明が真実であれば、コーチによる犯罪教唆が認定されるでしょう。つまり、学生が実行犯でコーチが教唆犯という共犯関係です。問題は、監督の共犯性が認定されるかどうかですが、コーチの発言を知っていれば無関係とはいえないところ。「気合を入れてやれ」という意味にはならないためです。

そして、コーチも監督に逆らえない環境で、そもそもが監督の指示で動く存在だったということが認定されれば、本件も監督の指示によってコーチ、選手が動いた組織犯罪の可能性が出てきます。

これが真実だとすれば、もはや学生スポーツ団体ではなく、反社会的組織の評価となってしまいます。すでに、犯罪としての報道に控え目なマスコミからでさえも、同様の声が出てきている状況です。

このまま捜査が進展すれば、傷害罪として処断されることになります。量刑は、果たした役割、結果の重大性と社会に与えた影響、犯行に至った背景など総合的に判断されて決まります。

日本のオヤジとして、捜査の行方に注目です。

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