40代は試練の時?迫る「心の危機」とは
- 2019/03/24
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40代は人生の折り返し地点
20代はとにかく勢い、30代でようやく社会や人生とまともに向き合えるようになり、いよいよ迎えるのが人生の折り返し地点でもある40代です。
40代前後の多くの方が職場ではある程度責任ある立場を任されているのではないでしょうか。部下や後輩の指導だけでなく上司からの無茶な命令も降ってきますしとにかく激務が続いて毎日ヒーヒー言っているという人も珍しくないでしょう。
また、私生活でも親の介護を意識せざるを得ない世代が40代です。同時に子育ても中盤~終盤に入るため極めて重要な時。正に「逃げ場の無い世代」が40代と言えるのです。
このような激動の40代に訪れる恐怖が「心の危機」です。40代には精神的にも肉体的にも大きな変化がやってきます。この変化をネガティブな波としてモロに被ってしまうととんでもない事になってしまうのです。
今回は、現代日本人において最も難しい世代、「40代」の生き方についてそのヒントをご紹介していきましょう。
体はもう若くない?!老いとの戦いが始まる
40代になって急激に体感せざるを得ないのが老化です。これまで平気だった徹夜作業が困難になりちょっと無理しただけで風邪を引くようになります。また、日曜日に軽く運動すると火曜日から次の週末まで筋肉痛が続く…毎日のように「もう若くないんだな」と痛感させられるようになるのです。
40代になると誰もが肉体的な老いを否が応でも意識します。筋肉が衰え始めると同時に体脂肪が増えいわゆるメタボリック症候群が進行してしまうのです。
本来なら食事を見直し運動する機会を増やすべきなのですが仕事の疲れとストレスがMAXであるためそれもままなりません。その結果ずるずると時間だけが過ぎあっという間にくたびれた50代に突入してしまうのです。
50代になってから急に健康的な生活に目覚める人は稀です。一度悪化した生活習慣は時間が経過すればするほど修正するのが難しくなります。
喪失感を味わう事も多い…
肉体的な問題だけでなく、40代にはメンタル的にもたくさんの試練が訪れます。まず前述したような生活習慣的な原因も含め、病気に罹患するリスクが高まりますし両親が要介護状態になったり死去する事も現実的に高い確率で起こりえます。これは配偶者に対しても同様ですね。子供も独り立ちして家を出ていくかもしれません。いずれにせよ、これまで自分の周りにいた家族を良くも悪くも失い始めるのが40代です。
その他、自分という存在に対して失望や絶望してしまうのも40代。若い頃というのは自分の人生に対して無限の可能性を信じている人がとても多いのですが、40代になると急激にその自信を失ってしまいます。いわゆる、「分を知る」という状態となり、現実を受け入れられない人にとっては極めて辛い精神的苦痛となるのです。
果たして自分のこれまでの人生は正しいものだったのか。真剣にそう自問自答するのが40代とも言えます。もう無我夢中で前へ前へと走ることのできる時間は終わったということです。40代になったからといってチャレンジスピリッツを失う必要は全くありませんが、一度立ち止まって周りと自分を確認しなくてはならないのもまた確かなのです。
不惑とは真逆の時を生き抜こう!
40歳のことを「不惑」と呼びます。字の通り「何者にも惑わされない」という意味ですが実際の40代は全く違います。内と外からたくさんの影響を受けて惑わされざるを得ないのが40代なのです。
40代になり、最も重要なのは「新たな価値観を持つ」という事です。これは今まで大切にしていた価値観を捨てるという意味ではありません。新しく価値観を増やす、つまり自分の内面の多様性をより豊かにするという意味です。
その方法は人それぞれ。筆者の場合は仕事柄筋トレを始める中高年に囲まれていますが、多くの40代新人トレーニー達は、自分の肉体がどんどん強く逞しく育っていく事に驚きと喜びを感じ、再び自信を取り戻しています。仕事や家族とは無関係に、改めて自分自身と純粋に向き合える事を新鮮に感じてもいるようです。
40代で培った「生きるコツ」は50代以降も使い続けられる陳腐化しない知恵です。皆さんも逞しく、そして楽しく40代を謳歌して頂ければと願うばかりです。