イージス艦ってコンテナ船より脆いもの?どんな役割をする戦艦なの?

  • 2017/07/09
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意外にも?脆い現代のハイテク艦

2017年6月に起きたアメリカ海軍のイージス駆逐艦「フィッツジェラルド」とコンテナ船の衝突事故の報道を受けて、この時代の主力艦艇がああも簡単に大破するのかと驚いたオヤジも少なくなかったでしょう。第二次大戦から70年も経っているのに、軍用艦が簡単に壊れるってどうなの?という感じです。

意外にも脆い現代のハイテク艦

また、このときの相手方となったコンテナ船が見た感じではたいして損傷していないことからも、イージス駆逐艦の脆さが目立つ結果となったようです。

しかし、これはオヤジの勝手な思い込みが原因です。そもそも、現代の海軍の思想は第二次世界大戦当時のものとは大きく異なっています。大戦初期の思想としては、まさに大艦巨砲主義であり、軍艦同士が主砲を撃ちあう戦争で勝つためには、攻撃力と同時に防御力が重要でした。しかし、大戦中に航空優勢の時代が訪れ、大艦巨砲重防御への疑問が沸き起こります。

さらに、長距離ミサイル全盛時代に突入して、もはや単艦の防御力がどうこういえる時代ではなくなったのです。軍艦の建造費よりも安いミサイルが多数飛んでくる前提で、重防御を考えると際限がありません。それならば、艦体の防御力は犠牲にしても、ミサイルが当たらない高速性とステルス性を、そして、艦隊としてのミサイル防衛を考えた方が費用対効果に優れているという結論がでるのです。結果、軍艦の装甲は薄いものになっています。

つまり、現代の軍艦はミサイルが当たったら沈む前提で、当たらないための仕組みで動いているといえます。

現代の軍艦はミサイルが当たったら沈む前提

ミサイル防衛こそイージス艦の使命

そして、イージス艦はそのミサイルから自艦と僚艦を守るための艦なのです。最近では区別を理解しているオヤジも増えていますが、いまでもイージス艦と呼ぶ艦種があると誤解している人は少なくありません。そのような類別が必ずしも間違いとはいえませんが、航空母艦や巡洋艦などの艦種で語る場合は、イージス艦はこれらの一種ではないのです。

イージスシステムと呼ばれる主に対空防御戦闘システムを搭載した艦をイージス艦と呼んでいるだけであり、このシステムは駆逐艦や巡洋艦に搭載されていますが、その他の艦種に搭載することもあり得ないことではありまえん。やろうと思えば、空母に搭載することも可能です。尤も、運用上好ましいとは思われないでしょうからイージス空母は実現しないでしょう。

むしろ、空母機動部隊の防空担当として随伴するのがイージスシステム搭載艦艇です。同時に多数の目標を捕捉・迎撃することが可能なため、イージスシステム搭載艦がいることで、有効な対空戦闘やミサイル防衛が期待できます。尤も、艦種としては駆逐艦かせいぜい巡洋艦であるため、一隻で対処できる目標には限りがあります。そのため、多数のイージス艦を配備しなければ十分な効果を期待できない面も否めません。

ミサイル防衛を考えるのであれば保有艦のほとんどをイージス艦にしても良いくらい

アメリカ以外のイージス艦保有国では、まだまだ十分な数があるとはいえないのが実状でしょう。それは、日本も同じことです。費用の問題はありますが、ミサイル防衛を考えるのであれば保有艦のほとんどをイージス艦にしても良いくらいです。

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