良かれと思いやる改ざんはトラブルを起こす!企画や資料を変更したい場合のチェックポイント
- 2019/03/10
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昨年は、森友学園の文書改ざん問題が話題となったが、文書に限らず、企業内でも技術、プレゼンの資料の改ざん、メディアでは記者の意図に反した改ざんが行われている。
改ざんが問題なのは、資料や記事の書き手、技術の担い手の断りもなしに、本人の真意に外れた加筆、修正を第三者が行う事だ。
技術資料を書いて担当者に渡したのに、後から担当者に確認すると『この意味合いで書いたのではないんだけど。』という風に文面が書き換えられ、指摘しても仕方がないと諦めた人もいるだろう。
はたまた過去に自分のプレゼン資料の案を上司に、ネコババされた挙句に、改ざんされて泣き寝入りした人もいるかもしれない。
こうした状況は、人間関係に溝を作るだけでなく、社員同士が黙っていても不穏な空気を生み出すだけだ。
企業内で、資料や技術、記事のチェックを行う時、上司や担当者が加筆したい場合、トラブルなしに、乗り切る方法はないのだろうか。
何故改ざんが問題視されるのか
改ざんとは、文書や記事の一部が本来なされるべきではない時期に、なされるべきでない形や内容に変更されてしまう事を指す。
故意だろうが過失だそうが、内容からして問題を引き起こすのが判るだろう。
例えば大学教授が生徒の書いた論文を改ざんして自分の論文として出したとすればモラルの欠落に問われる。
この場合生徒は自分の書いた論文を教授にネコババされて『私が至らない点をなおして下さっただけでなく、論文を世に出してくださってありがとうございました。』と心から礼を言うだろうか、逆だ。
生徒は心の中で、教え子の論文をパクってまで有名になりたいのか、自分で案を出せないのかと、教授を軽蔑するだろう。
同じ事は会社の上司と部下でも起こる。
技術開発がメインの職場では、技術の奪い合いになるかもしれない。
私自身、記事の改ざんには滅多に遭わないが、先日書いた記事に全くそぐわないダジャレ文を入れられてしまった。
真意を歪められる様な一文を入れられる事は、故意の改ざんであり、書き手にとって不本意な事だ。
向こうとしては『提供する媒体むけにしようとダジャレを入れてみました』という事なのだろうが、書き手の真意を損ねるような改ざんは、やるべきではない。
例え前もって『編集部の都合により、記事の内容を少々変更させて頂くことがあります』という通達があったとしてもこれは免罪符代わりに使っているだけで、やりすぎにも程がある。
では、こうしたトラブルを回避するためには、どうすれば良いのだろうか。
リライト前に一言、相手が納得する理由を説明する事
文書の改ざんによるトラブルを未然に防ぐ為には、文書の作成者、執筆者に、改定前に連絡を取る事だ。『記事の何行目の、この文の後に、以下の文を差し込みたいのですが、いかがでしょうか。』『プレゼンの資料を作成して頂きましたが、タイトルを、少し変えてみてもよろしいでしょうか。』という具合に、相手に、とっかかりをつけてみる。
そして次に、相手が納得する理由を説明する事だが、これは貴方の主観になってはいけない。
例えば『以下の文面をつければ、注目度が増します、我が社の意向に沿うものになります。』という説明で執筆者から『その文面では、記事の意向に反しているから、つけないでくれ』と一蹴されるだけだ。
作成者の真意を捻じ曲げるのであれば、それは改ざんである。
もしも提案した改定案が、作成者に受け入れられないのであれば、別の案を出すか、最初から小手先の改定案は出さない方が良い。
私もこの業界に身を置いて10年近くなるが、文書の作成者に無断で小手先の加筆を加えたものは、読み手から見ても不自然で、ばれている。
なるべくならやらない方がいいのが、おすすめだ。