介護職の男性は出世するしか生き残る道はない?
- 2017/07/05
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男性の介護職員がすぐに辞めていく理由
一般的に「介護職」と聞くと、看護師と似たイメージのせいか、女性の仕事と思われがちですが、介護職に就いている男性は、意外に多くいます。むしろ、高齢者の体を支えたり、抱き起したりと、何かと体力が求められる仕事でもあるため、男性介護職員の需要は高めです。
一方で、介護職というのは、定着率が非常に悪く、男女に関係なく、「入ってはすぐに辞めていく」というパターンが多いそうです。その主な原因となっているのが、収入面です。どんなにキャリアを積んでも、手取り月収が20万円を超えるケースは稀で、特に男性の場合は「このままの収入では結婚しても生活ができない」となり、男性は結婚が視野に入る30代ごろから離職する人が多いのが実態です。
介護保険報酬に依存するしかない企業の実態
これは介護職に限らず保育士など福祉系の仕事全般に言えることです。福祉に関する仕事は、国の政策や助成金に依存します。介護職であれば、介護施設は国が定めた「介護保険報酬単価」の範囲内でしか売上が立ちません。
そのため、介護施設が利益を出すためには経費を削るしか方法はないのです。介護施設での最たる経費といえば人件費です。人件費を抑えるために、それぞれ介護事業者は、なるべく少ないスタッフの人数で沢山の利用者を迎えようとしますが、それがますます「介護スタッフ一人当たりの負担」増えるのです。この状況では、ベテランスタッフであればまだしも、新人にとっては非常に困難で、働き始めてすぐに、膨大な人数の介護業務に追われますが、「介護の仕事は大変だ」と言われているのはこのためです。
介護職男性がキャリアアップするためには
では、介護職に従事する男性が、結婚しても生活できるような収入を得るにはどうしたらよいでしょうか。結論から言うと、「施設長」や「サービス責任者」のポジションに就くという選択肢しかありません。または介護系職種のなかでも比較的「高給取り」と呼ばれるケアマネージャーとなることです。介護職に就く多くの男性は、「現場の仕事が好きだから」と、キャリアアップを目指さないケースが多いものですが、「未来が見えない」と嘆く前に、現実的なキャリアプランに目を向けることも大切です。
要するに、どの業界でも共通して言える、管理職へとキャリアアップしなければ収入アップは見込めないということです。そこで必要となるのが、マネジメント能力や人に教える能力、上司の意向を察する能力なとです。
しかし、介護業界は、どの会社も基本的に「介護保険からの売上」に依存するため、経営層はコストダウンにしか興味がないのが現状で、そんな状況下の勤務先で昇進するのは、よほど自己プロデュース能力に長けていなければ、難しいため、オススメの方法としては、管理職として転職することです。介護職員として、ある程度のキャリアを積んだなら、一見ハードルが高そうに見えますが、マネジメント能力などを習得するためにも、主任やマネージャーとして転職することを強くオススメします。