試練と向き合ってくじけそうなビジネスマンに捧げる、漂泊の詩人・李白の名言3選
- 2017/06/04
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宮廷勤めに馴染めず旅を続けた自由な詩人・李白
李白は中国を代表する詩人です。唐の時代に活躍し、「詩仙」と呼ばれました。自由奔放かつ叙情的な作品は、現在も多くの人を魅了しています。
詩人というと物静かなインドア派のイメージがありますが、李白は生涯のほとんどを旅に費やし、剣術も得意というアクティブな人物でした。40代はじめ頃には時の皇帝・玄宗に仕えて宮廷詩人となりましたが、細かい決まりごとを守れずに宮廷役人たちと対立し、3年ほどで退職させられています。
このように何者にも縛られない李白は、試練をしなやかに受け入れる言葉を多く語っています。そのような心構えは、挫折で心が折れそうになるときも多いビジネスマンの励みになるはずです。
そんな李白の名言から、3つをご紹介しましょう。
天が私を誕生させたのだから、必ずこの世に私の役割がある。
人は誰でも、自分が生まれてきた意味などわかりません。そのため人間は、何のために生まれてきたのかと悩みます。そして、失敗したり批判されたりすると自分などいる意味がないと考えてしまうのです。この心情は、仕事がうまくかないときのビジネスマンも同じですよね。
李白はそんな不安を持つ人にこの名言を語りかけています。天に生み落された以上、誰にでも果たすべき役割があり、無意味な存在などひとりもいません。自分に存在価値がないと感じるなら、それはまだ本当にすべきことに出会っていないだけなのです。
ときには李白のように、今いる職場を飛び出すのもいいかもしれません。
黄河を渡ろうとすれば氷が川を塞ぐ、太行に登ろうとすれば雪が天を暗くする。
黄河は中国北部を流れる大河を指し、太行は中国北部に広がる山脈を指します。どちらもとても雄大で、人間の思い通りにはならない存在です。だからこそ、黄河を渡ろうとしたり太行に登ろうとしたりすれば大自然が容赦なく行く手を阻みます。
つまり李白は、困難に立ち向かおうとすればするほど試練も苦しいものになると言っているのです。
苦しい仕事に立ち向かうと、心が折れそうになることもあるでしょう。そんなときは、相手が戦いがいのある存在だからこそ苦しく感じるのだと考えてください。やりがいのある仕事は困難を伴って当然なのです。
昔の人も今の人も等しく流水のように過ぎてゆく。
李白は多くの詩に「時は決して止まらず、人生ははかなく流れてゆく」という意味の言葉を残しています。そして最終的には、「人生を楽しもう」、「たくさん酒を飲んでおいしいものを食べよう」と締めくくることが多いのです。
楽しんでも悩んでも時間は同じように過ぎるなら、楽しんだほうが幸せですよね。仕事で苦しんでばかりの人生は、つまらないものになってしまいます。ときにはしっかり楽しんで、日々にメリハリをつけましょう。
ただし、楽しみにばかり溺れてはいけません。はかなく流れる人生の中でいい仕事をして、快楽も存分に味わおうという心構えが大切なのです。
名言の引用元:将進酒・行路難・把酒問月