フェラーリで知った、世界の金持ちの仕組み
- 2017/01/04
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CS番組で気がつく世界の原理
わざとらしく入るテロップ、ワイプで大げさな表情を作る芸能人、SEで絡む笑い声……最近、地上波の番組が体に合わなくなってきました。
これが年をとるってことなのかな、などと思いながら、チャンネルを合わせるのがCS放送。「ディスカバリーチャンネル」なんか海外ドキュメンタリーやリアリティショーばっかりやっていますが、実に面白い。
車関係の番組が特にお気に入りでよく観ているのですが、その中で遅ればせながら真実、というか世界の原理に気が付きましたから、ご報告しておきます。
フェラーリに、なぜプレミアが付くのか?
番組のタイトルは「Chasing Classic Cars(邦題:クラシックカー・コレクション)」、クラシックカーのディーラーが様々な車を見つけ出しレストア、オークションにかけるという内容で、登場するのは数々のレアな車。
特にフェラーリなんか熱いですよね……元々高級車で数が少ない上に、クラシックカーに分類されるようなものですから、更にレアになっているから高値がつく。
一方で大衆車はいくら古くても、状態が良くても高値は付かない、絶対数が多いからですね。
まあ、これが世の中の仕組みなのか、と。
プレミアは需要と供給のバランスで付く
つまりレアなものでないと需要と供給のバランスで考えても高値は付かない。
先日、フェラーリ日本進出50周年を記念した「J50」が10台限定で予約を開始、即完売なんて事がありました。
まあ元々3億円超という高価な車な上に、フェラーリを購入するのが10台目とかいう上顧客のみにしか予約のアナウンスは届かないといいます。
彼らの使い方を想像するに、当然、日常的にJ50を転がしたりはしない。
乗らないで寝かされますから、将来は状態の良いままで発掘されるのでしょう。そして、とんでもないプレミアが付くという事態になるのです。
プレミアが付かない高級車とは
一方、数100万円の車を購入する層を考えましょう……それらは高級車ではありますが、オーナーは日常的に運転しますから、状態も当然悪くなる、ですから高値で売れるということはありません。また、これを寝かせておいたとしても、元々レアなものではありませんから、高値がつくということは考えられません。
金持ちの消費行動=投資
金持ちが買うものにプレミアが付く。これは、フェラーリに限ったことではありません。トゥールビヨンが乗っかった時計もそうですし、いつ飲むのかわからないけど、ケース買いしたワインなどもそうでしょう。
彼らは余剰金でもって、高級品を購入し、使うわけでもなく(結果として)コレクションしておきます。こんな金持ちの消費行動は自動的に投資と結びつく、プレミアを生むのです。
金持ちがいつまでたっても金持ちというのは、日本の相続税が安いという理由だけではありません。彼らの消費行動の多くが金を生む行動となっているからです。
何に乗るかではなく、誰と乗るかである
では、特に金持ちではない人たちはどうするのが正しいのか?
普通に消費し続けるのが正しいのですし、楽しむのが正しいのです。
プレミアが付く付かないなどは期待してはいけません。というか、普通の人たちが所有しているものでプレミアが付くものなど元々ない、世の中はこんな仕組みになっている。
にも関わらず、そんな期待をしてしまう……これは、非常にカッコ悪い行為ではないでしょうか。
だって、J50を所有するようなスーパーリッチ層とは、張り合ってもしょうがないのです。
例えば車なら、何に乗るかではなく、「誰」と乗るかに視点を変えてみる。
フェラーリを選ぶのか、峰不二子を選ぶのか……。
峰不二子に「見える」誰かを選ぶほうが、かっこよいのではないか、そんな風に考えるのです。