経済産業省がはじき出した AI時代にのびる職業いらない職業

  • 2018/01/23
  • ビジネス
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  • のりき 夢丸
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お役所はたまにドデカい爆弾をぶっ込んでくる

お役所はたまにドデカい爆弾をぶっ込んでくる

近い将来、AI(人工知能)が私たちの仕事を根こそぎ奪うとかそうじゃないとか、この手のハナシは「どんな立場の人が話しているのか」によって結論が変わってきます。
だから世間には「あの先生がこう言った」「あのIT技術者は否定した」という断片的な結論がうじゃうじゃあふれていますが、そもそも

▼日本のお役所はAI時代未来図をどう考えているのか

政策を裏で操る張本人たちのいうことなら、もう少し真実味がありそうです。

そしてやっぱり、私たちにさらっとすごい結論をぶっ込んできます。

 

重みありすぎてドキドキする結論が書かれている

重みありすぎてドキドキする結論が書かれている

経済産業省のHPにはこんな資料があります。

第4次産業革命への対応の方向性(PDF)

この中に、2030年における職業別に見た働く人の人数の変化という表があります。

仮想シナリオは
→もしこのまま何もしないで手をこまねいていたら
→変革に向かって政策を推し進めたら
の2通りがあり、それぞれの場合に、どの職場で、働き手はどれほど増減するかという、誰もが知りたい結論が書かれています。

これは週刊誌の想像記事じゃありません。

結論から言うと、

▼AIに対応した政策をとってもダメな業種はやっぱりある
▼政策次第では「生き返る」業種がある

ということになります。
以下、詳しく見ていきましょう。

 

ダメな業種はやっぱりアレだった

ダメな業種はやっぱりアレだった

まずAI時代到来で、働く人が減る(いらなくなるが正解?)業種は

▼製造業
▼営業販売
▼バックオフィス

この3つです。
資料によれば、これらの業種は「AI変革の成否を問わず」これから人が減るそうです。

もう少し具体的な仕事内容でいうと、

▼工場の製造ライン、調達管理部門
▼低額、決まった形の商品販売員、レジ係
▼経理、給与管理、人事、データ入力

などがこれにあたります。

規模で言えば、製造業で300万人、バックオフィスで140万人、営業販売で68万人が減少します。はっきりいってすごい数です。
しかも2030年に始まるのではなく、今から現在進行形で動き出し、2030年に完了した姿です。
明日、あさっての話です。

 

AIさまさま復活組はどんな職種?

AIさまさま復活組はどんな職種?

逆に、AI時代の恩恵を受ければ、働く人が今よりも増える復活組は
この4つです。

▼上流工程
▼替えの効かない営業販売
▼替えの効かないサービス業
▼IT業務

ま、IT業は当然として、他をもう少し具体的に説明すると、

▼経営者、マーケティング部門、研究開発者など、新しいビジネスの中核を担う人
▼高額な商品の販売、高度にカスタマイズされた商品の営業
▼高級レストラン、きめ細やかな介護など

ここまできて、あれっと思いませんか。
同じ営業職の中でもダメと良いがあり、同じサービス業でもダメと良いがあるんです。

経産省はこれを

▼AI時代でも、人が直接対応することそのものが「価値」となる職場なら逆に従事者は増える

と説明しています。
AIと非AIとの2極化とでも言うのでしょうか。
そこに人間の心のぬくもりが感じられるならば、容易にAIが職を奪うことにはならないようです。

 

日本がもしAI時代に乗り遅れたら

日本がもしAI時代に乗り遅れたら

最後に、日本がAI変革シナリオに乗らず、あと10年を漠然と過ごしたらどうなるかという話をしておきます。

まずもっとも憂慮すべきは

▼経営中核に関わる優秀な人材が減ること(136万人減)

です。
自らモノを作り出すアイディアマンと、その肉付けをする研究者たちがいなくなると言い換えてもいいでしょう。
こうなれば、日本はものづくりの国ではなく、AI革命の渦にただ巻き込まれるだけの三流国に陥ります。

ところがこのままの現状維持でなぜか10年後、雇用が増える業種がたったひとつあります。
それが飲食店の店員をはじめとする

▼替えの効くサービス業(23万人増)

です。

最後の最後、行き場のない人が流れ込むのは飲食業なんです。
今も、そしてこれからも、この飲食業の求人動向こそが「AI時代の進行度」を示す物差しとなるのかもしれません。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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