筋トレする人はアルコールNG?!マジかよ!
- 2017/10/23
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スポーツ医学が示した困った真実
筋肉ゴリゴリのマッチョメンといえばお酒だって豪快にぐぴぐび飲むイメージが強いですよね。プロレスラーが宴会した後は店のビールが全部無くなった、なんて逸話も聞きますし、有名アスリートの中には酒豪と言われる人も珍しくありません。つまり、筋肉にとってアルコールは決して悪でも害でもないというのがこれまでの定説だったのです。
しかし、3年前にスポーツ医学の研究者からとんでもなく困った事実が発表されてしまいました。それは『筋トレした後にアルコールを摂取すると筋肉の合成が阻害される可能性が高い』というもの。しっかりトレーニングした後こそビールを飲みたくなるものなのに…。さあ、この発表の根拠、理屈とは一体どういうものなのでしょうか。トレーニーはもうアルコールを口にするべきではないのでしょうか。
アルコールは筋肉の合成を阻害する
以前から筋肉とアルコールの関係性は決して良いものではないと指摘はされていました(2010年ニュージーランド・マッセイ大学の研究)しかし、最新の研究ではさらに具体的に、筋トレの後にアルコールを摂取すると、本来得られるはずの筋肥大効果が阻害されてしまうことが明らかとなったのです。
2014年にオーストラリアの大学が行った実験では、被験者たちをトレーニング直後にプロテインのみを摂取するグループと、プロテイン+アルコールを摂取するグループ、アルコール+炭水化物を摂取するグループの三つ分け、その後の筋肉の増加量について調査を行いました。
その結果、プロテインのみを摂取したグループを100とした場合、プロテイン+アルコールのグループは76、アルコールと炭水化物を摂取したグループは63の筋肉量増加となりました。つまりアルコールを摂取したことによって24%~37%もの筋肉合成量の低下が見られたのです。
アルコールが筋肉の成長を阻害するそのメカニズムを超簡単に解説すると以下のようになります。筋トレを実施した部位の筋肉では「mTOR」というタンパク質キナーゼの働きによって筋肉の合成が進むと共に、その一方で「ユビキチン・プロテアソーム経路」によって筋肉の分解も同時に行われています。
通常は筋トレ後はmTORによる筋肉合成力の方が優勢なのですが、アルコールがこのmTORの力を弱めてしまうのです。
そして一部の研究では筋肉の分解作用(ユビキチン・プロテアソーム経路)についてはアルコールが亢進作用を発揮しているのではないかと考えられています。つまり、筋トレ後のアルコールは筋肥大の邪魔をしつつ、更に筋肉分解の手助けまでしているとみられるのです。なんて余計なお世話なんでしょうか。
断酒する?!それは嫌だ!
アルコールは筋肉にとって百害あって一利なし。と言えるのかもしれません。しかし断酒・禁酒は耐えられないという人も多いでしょう。そういう人の場合はとりあえず、筋トレの時間を少し前倒しするなどして筋トレと飲酒の間の時間をなるべく長く空けるように努力してみましょう。もちろん量も少し減らし、休肝日を週に二回、筋トレを実施する日にぶつけるようにしてみましょう。
アルコールを摂取することで精神的なストレスの開放につながっている人も多いと思います。そう考えれば筋トレ全体を俯瞰的に見た場合、アルコールが悪い作用100%だとも言い切れないわけです。
なるべく工夫しながら筋トレと飲酒の両立をはかりたいものですね。