契約更改スタート!昔よりも保留が減った理由は?
- 2018/11/26
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契約更改シーズン到来
日本シリーズも日米野球も終わり、本格的に契約更改シーズンに突入したプロ野球。
今年の活躍に応じて査定が行われ、フロントから1人1人の選手に年俸が提示されます。
その金額に不満があれば選手は保留することも可能で、そうしたフロントと一部選手との「銭闘」がオフの話題になることもあります。
しかしこうした銭闘は近年めっきり報道されることが少なくなり、一発サインをする選手が増えています。
あまりお金にこだわらない選手が増えたのか、それとも何か別の理由があるのか。
気になっている人もいるのではないでしょうか。
保留が減ったのは下交渉を行っているから
プロ野球の契約更改で選手の保留が減った理由。
それは、テレビでは報じられていない部分で下交渉が行われているからです。
特に一軍選手ともなると、通常は交渉日に記者会見が設けられているもの。
しかし今はそうした本番の前に事前に電話、またはホテルなどで直接会ってすでに下交渉が行われるケースが増えています。
そのため当日にはもうほぼ合意済みとなっており、後はサインをするだけといった状況が作られていることが多いんです。
もちろん下交渉は1度とは限らず、金額に不満があって何度も話し合いを重ねている選手もいるでしょう。
しかしテレビなどでは通常正式な交渉日の様子しか報じられることはないので、下交渉で銭闘があったとしてもファンからは一発でサインをしたように見えるんです。
これが、昔に比べて契約更改の保留者が減った理由です。
下交渉のメリット
なぜわざわざ、下交渉を行うのか。
それはもちろん、下交渉にメリットがあるからです。
球団にとって契約更改を何度も保留されるというのは、ファンにケチな印象を与えイメージを悪くする恐れがあります。
また選手にとっても、あまりお金にうるさいとは思われたくないという気持ちはあるでしょう。
事前に下交渉を重ねていれば実質何度も保留している選手でも表向きは一発サインをしたように見えますので、そうしたイメージの悪化を防ぐことができます。
また正式な交渉は球団の事務所で行われますが、住んでいる所からそこまで行くには飛行機や新幹線を利用しなくてはならない選手もいます。
遠かろうが保留すればそこに何度も足を運ばなくてはなりませんでしたが、下交渉を済ませていれば1度だけで良いという利点もあります。
このように、下交渉は球団にとっても選手にとってもメリットがあるシステムなんです。
下交渉がまとまらなければ決裂も
いかに下交渉が行われているとはいえ、それで契約がまとまるとは限りません。
そのような場合には、交渉が決裂をしてしまうケースもあります。
今年で言うと、大阪オリックス・バファローズを退団した中島裕之選手が例に挙げられます。
昔は春季キャンプを迎えても契約がまとまらずに自費キャンプとなる選手もいましたが、今は話し合いは下交渉でも十分に行われているためにそうした選手はほとんどいません。
しかし十分な話し合いが行われているが故に、年明けを待たずに退団という決断を下す選手はこれからも出てくるのではないでしょうか。
銭闘は続く
まだ下交渉が普及していなかった頃の契約更改では、多くの名言・迷言が飛び出し話題となりました。
最近ではそういった銭闘も少なくなり、正直少し寂しいというファンもいるのではないでしょうか。
ただそうやって表沙汰になることはなくなりましたが、水面下で攻防を繰り広げている選手も少なくないはず。
お金は自身の評価や生活にも繋がることですから、不満があればサインをしないのは決して悪いわけではありません。
1人でも多くの選手が納得がいく契約をして、また来年も全力プレーでファンを盛り上げて欲しいと思います。