だから松坂のいうとおりに投げさせちゃダメだって

  • 2018/05/23
  • ライフスタイル・娯楽
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  • のりき 夢丸
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登板のたびに話題を振りまくレジェンド

登板のたびに話題を振りまくレジェンド
ここまで予想外の投げっぷりで、人気面も合わせ、もうすっかり年俸の元は取ったと思われる中日・松坂大輔投手(37)。

これでもっとチーム順位の方がよければ、それこそ「松坂効果」とかはやし立てられるんでしょうが、そんなに甘くないのがプロ野球。チームは今年も定位置の4、5位あたりを行ったり来たりしております。

すると不思議なことに、ふつふつと湧き上がってくるのが「松坂ローテ待望論」。
10日に1ぺんでは飽き足らず、週一、いやもっと投げられるはず、なんて声も出る始末。
はたして本当に、そんなことが可能なんでしょうか。

 

レジェンドも37歳なりの肉体でしかない

レジェンドも37歳なりの肉体でしかない
これは先日の登板で、彼がふくらはぎを痛めてパカスカ打たれた(そのあと帳尻は合わせた)からいうのではありません。

もともと剛速球投手は、体のメカニズムが100%スムーズに動いてこそ球速100マイル連発なのであり、少しでも気になるところがあればまるで「歯車がカタカタと音を立てて崩れるかのように」コントロールを乱します。

松坂投手の場合は肩や肘がその原因ですし、痛めてからも相当だましだまし投げていた時期があるので、もはや若き日の「正しい投げ方」を取り戻すことはありません。

そして何より今は「上体が勝った」ガッチリ体型に変化しているので、可動域も狭いし、下半身に粘りがない。
図らずも現在の一番の泣き所が「肩」ではなく「脚」であることを露呈したわけです。

 

彼は投げることが好きなタイプだからだまされる

彼は投げることが好きなタイプだからだまされる
でも松坂大輔は、ひとことで言ってナイスガイです。
みんなが「ややっ!大丈夫か?」と思うような境遇に置かれても、めったに弱音を吐きませんし、必要以上に暗くなることもありません。
天才肌でありながら、一方でコツコツと積み上げる単純作業もいといません。

「次、投げられるんですか?」
と聞かれれば、基本的に
「ええ、いけます」
と答えるオトコ、それがダイスケです。
そうやってかつての日の丸ジャパンを支えてきた自負もあるからです。

でも今はそのコメントの半分を割り引いて考えなくてはなりません。
今年こうやって復活を遂げたとしても、よしんば彼が「今年で燃え尽きてもいい」と思っていたとしても、そうならないような配慮を受け、来年以降もチームに相乗効果をもたらす存在であり続ける、それが今のダイスケに求められた「本当の役割」なんだ!

長年ダイスケをこの目で見てきたオジサンは、そう思うんです。

 

いつ森監督がこの誘惑から逃れられるかにかかっている

いつ森監督がこの誘惑から逃れられるかにかかっている
開幕前の森繁和監督(63)のコメントから察しても、彼の活躍は相当予想外の展開であることは間違いありません。

ご自分も投手出身ですから、一度体を痛めた投手の復活がどれほど難しいかは、ご本人が一番よく知るところ。
だからこそオープン戦当時は「前半戦のどこかで出てきてくれればいい」「ローテなんて考えてもいない」「そんなに甘いもんじゃない」という辛口の列挙だったわけで。

それが蓋を開けたら、けっこう投げられるし、ナゴヤドームに客は入るしで、ちょっと「次は10日後」「決めてないよ」と言いにくい、のっぴきならない立場に置かれてしまったのかもしれません。

しかし松坂が軽症とはいえ、今年初めて「異変」を見せた今が、戦略を練り直す絶好の好機とみます。
なんでも中日の2軍には「松坂サンがいなくなったら投げてやる」と腕をぶしている若手投手がごまんと控えているそうですし、彼らとドンドン入れ替えてください。

そして秋のクライマックスシリーズ出場に向け、あきらめない戦いをしてください。
ひいてはそれが「今年のダイスケを一番活かした」結果になるからです。
中日ファンでもないのに、なんで最後は「お願い」になってるのかわかりませんが…。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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