野球のスパイクの金属はなんであんなにも鋭利なの?
- 2018/04/10
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鋭利な金具は何のため?
野球のスパイクには、通常の運動靴と違い金具によるスタッド(突起物)が付いています。
それも結構鋭利に出来ており、スライディングやベースカバーのプレー中に事故を起こしてしまうケースもあります。
そんなリスクがあるのに、なぜスパイクにはあのような金具が付いているのか。
不思議に思っている人もいるのではないでしょうか。
選手の安全のため
野球における走塁はただ速く走れば良いというわけではなく、時には急ストップをしなければならない時もあります。
例えば次の塁を果敢に狙おうとするも野手の送球が良くて踏みとどまり、帰塁をする時。
この場合は激しい踏ん張りと即座の方向転換が必要になり、金具が付いていない運動靴でこれを行うと滑ってコケてしまう可能性が大いにあります。
仮に捻挫でもしようものなら数週間の離脱を余儀なくされますし、捻挫以上の怪我を負ってしまうこともあり得ます。
もちろん接触プレーなど金具が付いていることによる危険性もありますが、事故の頻度を比較をすると金具が付いていた方がリスクが少なくなるのはほぼ確実。
特にプロ野球のような、高いレベルが求められ身体能力に秀でた選手が集まっている場では尚更そうなるでしょう。
鋭利な金具それ自体は一見危険にも感じられますが、しかしそれがあってこそ選手はより安全にプレーを行うことができます。
選手の怪我を減らすために、あの鋭利な金属は役立っているんです。
高いパフォーマンスを発揮するため
安全性の他に、高いパフォーマンスを発揮するためというのも理由に挙げられます。
これは走塁に限ったことではなく、打撃にも、守備にも、投球にも。
スタッドが付いていることにより、全てのプレーにおいて足元を安定させることができるんです。
仮にプロ野球が普通の運動靴を使用していたのなら、フルスイングの際に滑ったり、打球を追う際にコケたり、投球動作中にバランスを崩してしまう事態が今よりも頻発していたでしょう。
そのため一流の選手は道具にも拘りを見せており、メーカーと話し合いが行われることもあります。
高いパフォーマンスを発揮するためにも、質の高いスパイクは必須なんです。
人工芝用のスパイクも
野球のスパイクと言うとやはり金具スタッドの方が有名ですが、合成樹脂スタッドのスパイクも存在しています。
金具スタッドは人工芝ではむしろ滑りやすいと言われており、そのため人工芝の球場と天然芝の球場で使い分けている選手もいます。
プロ野球では人工芝の球場の方が多いので、もしかしたら合成樹脂のスパイクの方が多用されているのかもしれませんね。
また、打撃と守備で使い分けている選手もいます。
2017年より危険なスライディングは禁止へ
ゲッツー阻止のために、一塁ランナーが野手の足をスパイクで「削り」にいく・・・。
こうしたプレーは野球界によくある光景でしたが、現在のプロ野球ではメジャーに倣い危険なスライディングは禁止となっています。
あの攻防も技術や駆け引きの一部と見る向きもありますが、金属スパイクはもちろん合成樹脂スパイクであっても危険なプレーであることに変わりはありません。
禁止をした方が間違いなく怪我は減るわけですから、選手のケアが向上している現代にこうなったのは必然とも言えるでしょう。
まとめ
このように、スパイクには選手の安全を守り高いパフォーマンスを発揮するためには無くてはならない存在です。
鋭利な金具もそのためで、文字通り選手を支えているんです。
あの金具で怪我をしないか心配な人もいるでしょうが、危険なスライディングが禁止されたことにより、スパイクの接触による事故は以前よりも減るでしょう。
それでも完全に0にすることは難しいでしょうが、どんなスポーツにも怪我のリスクは付き物。
そしてスパイクの金具は、その怪我のリスクを減らすためにも必要なものなんです。