村田の世界挑戦に見るボクシング判定のなぜ???
- 2017/05/25
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不可解な判定
村田諒太選手が日本人として二人目のミドル級世界王者を目指して試合を行いました。結果は皆さんご存知の通り、大変残念なものでしたが、判定に対して一般のボクシングファンは勿論、専門家や世界チャンピオン経験者たちからも疑問が呈されています。
私事で恐縮ですが、筆者もボクシング観戦歴は40年となりますが、決してオーバーでなく、今まで見たことがないほど酷い判定だったように思います。ツィッターなどを見ていると「専門的なところはわからないけど、村田の圧勝だった」という意見や、「ボクシングの専門的な見方はわからなけど……」と「専門的な」という注釈をつけて疑義を呈しているファンの方々も多いように思います。
専門的な採点方法?
この何か、ボクシングの判定において特異に「専門的な」見方が存在するかのようなイメージを一般の方々に持たれてしまうのは、ボクシングに関わる方々にとっても非常に大きなマイナスだと思われます。本来はどっちが強いのか、とシンプルなテーマを決めるはずであるボクシングが、一般の方々から見ると「訳の分からない」「何か専門的な」ルールや見方で勝利が決するというスポーツであると誤解されかねません。
確かにどんな競技でも専門的な採点方法と言うのは存在します。しかしながら、そういった知識がない一般の方々が受けた印象と、専門家の採点結果の間に大きなズレはあまりないのではないでしょうか。
採点方法
今回の採点結果の最も大きな問題点は手数の多さを評価するか、ダメージ・有効打を評価するか、という点がよくいわれていますが、その結果としての採点方法のルールにも大きな原因があります。
どういうことかといいますと、審判は1ラウンドごとに必ず採点において両者の間に点差を付けなければならない、というルールが存在するからです。つまり、まったく互角のラウンド内容でも、審判はかならず一方に10点、他方に9点と採点しなければならないのです。かつては10体10という採点結果がアリ、だったのですが興行的に白黒はっきりさせたほうが盛り上がる、引き分けばかりの試合は何かと揉める、等々の理由(すいません、この辺りは筆者の推測です)から、新たにこのような採点上のルールが追加されたのです。
一般的に他方がダウンした場合は10対8というポイントを付けられることが多いのですが、上記のルールならば2ラウンド無難に立ちまわることができれば、審判によってはチャラにできてしまうわけです。(実際、ダウンするほどのダメージを受ければ実行はなかなか難しいことですが)
ミドル級は世界のボクシング界の花形の階級です。その階級で村田選手は間違いなく世界トップレベルであると証明できたのもまた、事実だと思われます。
筆者の個人的な希望ですが、ぜひ再び世界王者を目指して再起していただきたいものです。