有馬記念の売れ行きにみる景気回復の傾向
- 2018/01/05
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馬券と景気の関係とは?
2017年も有馬記念を終えて、世間の競馬への関心は急激に下降線をたどっている段階です。気の利いたオヤジなら年明けの金杯を観に行くかどうかに思い悩む段階といえます。2017年からは有馬記念のあとにホープフルステークスが残っているわけです。ただ、一般人の知名度はゼロに等しいレースであり、中央競馬会の「有馬の次あります」というコマーシャルもどこまで効果があるか疑問といったところでしょう。
ホープフルステークスの盛り上がりを心配する背景には、景気の問題も少なからずあります。むしろ、有馬記念が終わり、東京大賞典を翌日に控えた日程で、どれだけのお金をばけんに投入できるかは、まさに景気の問題でもあります。
ギャンブルと景気の関係を考えるとき、景気が悪くて仕事では手に入らないお金を求めるのがギャンブルであり、景気が悪いときの方が売れる法則?が思い出されます。しかし、本当にそんな法則が存在するのか?
競輪・競馬・ボートにオート、宝くじにパチンコなど、およそギャンブルの類は余分なお金を使うものです。景気が悪ければ余分なお金は少なくなります。一方で、お金が足りない状態を放置すれば、えらいことになってしまいます。足りなければギャンブルで増やせばよいと考えるオヤジがいるのも事実です。
考えてみれば、不足分をギャンブルで増やすというのは「多重債務者」的な考えです。景気が悪くてもギャンブルが衰えなかった時期というのは、多重債務者を大量生産した時期なのかもしれません。バブル崩壊後の自己破産件数の激増を見れば、あながち的外れな話でもないでしょう。もちろん、すべてがギャンブルによるものではありませんし、本来ならギャンブルは免責不許可事由です。もっとも、裁量免責によってギャンブルの借金も免責にならないとは限りません。
不景気になれば、一攫千金狙いの馬券購入が増える。これを否定することはできません。ただし、好景気ほど売れない事実を覆すことはできません。中央競馬が最も売れたのは、紛れもなくバブルの時代です。
有馬記念は売れたのか?
さて、酔っ払いオヤジ的な思考を展開した結果、有馬記念が売れていれば景気回復に近付いていることがわかりました。では、2017年のグランプリは売れたのでしょうか?
・売得金(発売-返還)総計…441億8987万5700円
500億に届きませんでした。2016年は449億257万2000円でしたので、7億円も減っています。ここだけ見れば、景気後退か!となるところです。しかし、2015年の416億1774万9800円からは25億円も増えています。7億円程度は誤差の範囲内であり、景気は回復傾向にあるとみてよいでしょう。
馬券の売れ方は、出走メンバーやお天気などに左右されるものです。昨年より減ったのは、誤差であると同時に、キタサンブラック以外の馬への期待度が低かったことと無関係ではないでしょう。昨年はサトノダイヤモンドとキタサンブラックの対決もあり、さまざまなパターンで馬券購入を考えることができました。しかし、今年はキタサンブラック中心となり、馬券的な広がりが昨年ほどではなかったといえます。その証拠が、複勝の売得金額です。
・今年16億5051万5400円:昨年15億5920万0800円で、1億円近くも増えています。全体で7億円減ですから、これは事件です!
まず3着は外さないだろうと思われるキタサンブラックの複勝が売れたのと、ラストランとなるキタサンブラックのがんばれ応援馬券が売れたのと、勝ち目はないが穴馬に夢を乗せる複勝が売れたことが推測できます。単複セットになった応援馬券が売れたと推測する根拠として、単勝も昨年より3000万円余り売れていることがあげられます。
朝鮮半島情勢など、景気後退のリスク要因はあるものの、2018年は500億円復活のグランプリを迎えられるかもしれません。ということで、有馬記念は売れています!