音楽の「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」は何語か知っていますか?
- 2018/09/06
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ドレミファソラシにも由来があるはず
今でもそうかもしれませんが、子供の頃、学校の音楽の時間で「ドーレーミーファーソーラーシードー」っと音程をチェックされていた覚えのある人もいるでしょう。
そしてどんな音楽もこのドレミファソラシの7つの言葉の多重な組み合わせで成り立っているのです。
当たり前のように使ってきたこのドレミファソラシの由来を音楽の時間に習ったことのある人はほぼいないでしょう。
音楽界を構成する原子とも言えるこのドレミファソラシは、日本語で作ったものとは思えません。
「ドはドーナツのド、レはレモンのレ・・・」と言う歌もありますが、これはもちろん後付けです。
外国語であれば元々はどこの国の言葉なのか、どのようにして誕生したのか、世界的には使われているのか、考えてみれば興味深いものでしょう。
これを知れば何気に聞いているヒット曲も、ドレミファソラシの恩恵を授かっているとさえ思えたりするかもしれません。
世界の現状
まずは世界では音階をどう表現しているのかについて確認してみると、日本以外にもドレミファソラシが使われている国がたくさんあることがわかりました。
フランス、イタリアでは発音こそそれぞれの言語に合わせて違いますが、日本と同じドレミファソラシを採用しています。
これに対し、イギリス、アメリカではCDEFGAB、ドイツではCDEFGAHと異なっているようです。
アルファベットの3文字目からスタートしているのが基本スタイルのようで、実は日本もこれに倣ってハニホヘトイロを使っていたこともあるようです。
ですが、イギリスやアメリカでも日本ほどメインになっているかはどうかは別にして、ドレミファソラシでも通じているようです。
総じてみればドレミファソラシは音楽が世界共通言語とまで言われるように、世界で通じる言葉と思って良さそうです。
イタリア語経由のラテン語がルーツ
ドレミファソラシは遡ること、西暦1035年、イタリアの修行僧で音楽教師だったグイード・ダレッツォが作曲したラテン語の「ヨハネ讃歌」を元にしたものなのです。
当時の学術的に使用される言語はラテン語の時代だったことから格式高い語源だったことがうかがわれます。
その歌詞は、「Ut queant laxis、Resonare fibris、Mira gestorum、Famuli tuorum、Solve polluti、Labii reatum、Sancte Johannes」となっていました。
和訳すれば、「あなたのしもべたちが弦をかき鳴らし、あなたの素晴らしいみわざを和やかな気持ちで称えられるように、どうか彼らの汚れた唇の罪を清めてください、聖ヨハネよ」との厳かな詩になっています。
このフレーズごとの最初の音が高くなっていくので、これを繋いでドレミファソラシになったのです。
最初のドに当たるUtはドとは読みづらいものです。
17世紀頃まではそのままウトと読んでいたようですが、ラテン語が廃れイタリア語が主流となるにつれて発しやすいドの発音に近くなったようです。
なお、フランスでは今ではUtがそのまま使われていますが、これは言語の特徴の違いのせいなのでしょう。
同様に最後のシに当たるSaもシとは読めませんが、Sancte JohannesのJを繋いでSJとしてシの発音に近くなったようです。
1600年頃まではシの音階は無くドレミファソラだけの6の音階で曲は賄えられていました。
これが音楽の進歩で長調、短調などと曲調も変わり音域の幅が広がったこともあってシが新たに追加されたものです。
このように音程を言葉にしてくれたおかげで曲を音階で唄えるようになり、作曲活動も広がりやすくなるだけでなく楽しむ側にしても音階だけで覚えやすくもなったのです。