ファミリー層向けトヨタのミニバンにオラ付いた連中が乗る喜劇
- 2017/07/05
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ネットスラングを不用意に使わないという諌め
「キモオタ」とか「ググる」とかのネットスラング……まあ主に2ちゃんねる界隈で生まれるものが多いのですが、そんなネット生まれの新語を使う際には慎重さが求められるもの。まあキモオタとかググるならば、ずいぶん一般的になりましたからリアルで口走ってもそう問題はないのですが、「萌え豚」とか「情弱」とか。この辺の言葉を使ってしまうと、まあヤバい。
2ちゃんを見ていると思われるだけならば、そうダメージはないものの、リアルとバーチャルの区別も付かない親父とレッテルを貼られてしまうと、今後の日常生活に大きな支障を来たしてしまいますね、気を付けねば……。
しかし「オラ付く」という言葉は白眉!!
そう思いつつもネットスラングの中には出来がいいものが多いもの。
ちなみに、近年の犬助が白眉と感じるネットスラングは「オラ付く」。まあヤンキー系、ホスト系といった若者が、オラオラいわしているような状態を指すのですが、まあ他に適当な単語が見当たらない。あえていうなら小藪千豊氏が近年多用して、市民権を得つつある「いきってる」という関西スラングに近いのですが、まあなんとも。
オラ付いているものはオラ付いている以外ないような気がします。
なぜトヨタのミニバンは、オラ付くのか?
「オラ付いている」とは何ぞや? このような問いにはアルファードやヴェルファイアなど、近年のトヨタのミニバンのルックスであると答えるのが正解です。なぜ、あんなにメッキグリルの面積を広くして、オラ付いているのか? よくわからないぐらいオラ付いているのです。
これはアル・ヴェルの想定購買層を設定した際に、「マイルドヤンキー」なるオラ付くことを良しとする連中をターゲットとしたからであり、それにフィットするデザインが為されたから。まあ、トヨタのマーケティング力の高さを物語るところだと思うのです。
しかしながら元々ミニバンのターゲットとはファミリー層であるということを、忘れてはいけません。
今でもミニバンというジャンルが発明されたアメリカでは、ミニバン=ママが子どもを学校の送迎に使うためのものというイメージが強いのです。しかし、日本ではなぜかオラ付くほうに進化を遂げる、これも一種のガラパゴス化ということでしょうか。
でも、ミニバンは「ママの車」であることを忘れてはいけない
そんなオラつき加減が増してくるとともに、日本におけるミニバンのユーザーも変化しています。
ファミリー層から、政治家、そして「ヤ」の付く人へ……ミニバンのルックスの変化とともにユーザーも次第にオラ付いた人たちへと変わってきた。これはいかにも奇異な風景に思えるのですが、誰も指摘しないのが非常に不思議。
だって顔だけオラ付いたママのクルマが、オラ付いた人を乗せているんですよ。
これは、かなり格好が悪いと思うのですけれどいかがでしょうか?
矜持に欠ける行為を、誰か早くたしなめろ!!
まあ、ミニバンは天井も高いですし、室内も広いですから使い勝手がいいのはわかります。
でもねえ、それはポルシェ・カイエンが流行っているのと同じで、ダンディズムのかけらもない。
大体、映画でも何でもいいのですが、オラ付いたヤツが乗っているクルマは昔から黒塗りの大型セダンと相場が決まっているのです。どう考えても悪いやつがミニバンから降りてきたら、その時点で台無しになってしまうでしょ? オラ付きたいならオラ付いたクルマに乗らなきゃと思うのです。にも関わらず、顔だけオラ付いているって……。
政治家の先生にしても「ヤ」の付く人にしても、矜持はどうしたんだい? というか、あんたたちから矜持を取ったら何も残らないだろうと思うのですが。