ベネズエラの治安が悪すぎる!経済崩壊危機の原因は?
- 2018/04/10
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ベネズエラは危険
日本は世界的に見れば治安が良い国です。一方で、治安が悪い国として知られているのがベネズエラです。ベネズエラは非常に治安が悪く、首都であるカラカスでも多くの凶悪事件が起こっています。外国人が被害に遭うことも多々あり、危険な国とされているのです。ベネズエラの治安悪化の原因は、経済と深く関係しているとされています。実は現在、ベネズエラは経済崩壊の危機となっているのです。そこで今回は、ベネズエラの経済崩壊危機の原因や今後について紹介していきたいと思います。
ベネズエラとは?
ベネズエラの正式名称は、ベネズエラ・ボリバル共和国です。ベネズエラは、西にはコロンビア、南にはブラジルと国境が接しています。1811年にスペインから独立し、1830年にはベネズエラ共和国となっています。1958年に民主制となり、以降は大統領を選出するようになりました。そして、1999年に新憲法発行によって、国名がベネズエラ・ボリバル共和国となったのです。2013年にチャベス大統領が任期途中で死去すると、マドゥーロ大統領が就任し、現在でも大統領はマドゥーロ氏が務めています。
ベネズエラの経済について
ベネズエラの経済は比較的に豊かだとされていました。なぜなら、ベネズエラは世界有数の石油産出国だからです。原油の埋蔵量は世界一とされており、生産量でも中南米一の原油生産国となっています。さらに、石油以外にも鉄鉱石や金、ダイヤモンドなども産出されているのです。ベネズエラの経済は石油収入に依存していると言われているのですが、他の中南米に比べれば資源があるため裕福な国だと言われてきたのです。
ベネズエラの経済崩壊危機
石油収入に依存しているベネズエラの経済ですが、実は経済崩壊の危機に瀕しています。その深刻度は非常に高く、2017年の消費者物価上昇率(インフレ率)は2616%とハイパーインフレを引き起こしているのです。そのため、ベネズエラ国民の多くが食料や医薬品を手に入れるのが苦しい状況となっています。冒頭で紹介したように、ベネズエラは治安が悪い国として有名です。ベネズエラの治安の悪化の一因は、ベネズエラ経済の崩壊危機によるものとされているのです。まさに、ベネズエラは負のスパイラルに陥っていると言えます。
ベネズエラの経済崩壊危機の原因
ベネズエラの経済崩壊の危機は、マドゥーロ大統領の政策が原因とされています。石油収入に依存しているベネズエラですが、業界の汚職が酷いとして政権は強制的に主要生産設備・企業を国有化しました。しかし、非効率な投資、原油価格の低迷やアメリカの経済制裁などが原因で現在の経済崩壊の危機を招いていったのです。野党は、経済崩壊の危機を招いたのは政権の失政であると批判しています。しかし、マドゥーロ大統領は、野党勢力が石油産業で妨害工作を行ったとの主張をしているのです。いずれにしても、厳しい状況に追い込まれているのはベネズエラの国民です。
ベネズエラの今後
ベネズエラの今後だが、経済崩壊の危機を打開するような政策は出せていません。しかし、マドゥーロ大統領の権力は盤石なものとなっています。政権与党は昨年10月の全国知事選、12月の全国市長選でも勝利しています。さらに、最高裁判判事もほとんど与党系で占められており、マドゥーロ大統領の権力は絶大なものとなっているのです。対する野党側は分裂状態であり、与党から政権交代をするのは厳しい状況です。そのため、今後のベネズエラもマドゥーロ大統領らの政策が続くことが濃厚となっています。現状を打破することができないベネズエラでは、今後も経済崩壊の危機は続く可能性が高いです。ベネズエラの経済崩壊の危機を救うためには、国際的な原油価格の高騰を願うことしかできないのかもしれません。