寝る前のお約束 タンパク質は就寝直前にもぶっ込む!
- 2017/11/04
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寝る前にこそ肉を食う?
寝る前に物を食べる。おそらくほとんどの人がタブー視しているこの行為ですが実はトレーニーにとっては非常に重要な意味があります。
筋肉を発達させるためには常にその材料であるタンパク質の供給が必要不可欠となりますが、それが最も難しくいのが「睡眠中」です。寝ている間はプロテインを飲むことは出来ません。もちろん食事をとることもできません。ですから寝る直前に敢えて「消化のよくないタンパク質食品」を食べることによって睡眠中にもタンパク質を可能な限り供給し続けようというアイディアがあるのです。
では、実際にこのような行為は意味があるのでしょうか。単に内蔵に負担を掛けるだけではないのでしょうか。
今回は科学的な研究結果を踏まえ、寝る前に摂るべき食品や成分について解説していきましょう。
就寝中のタンパク質吸収力と必要量
筋トレだけでも、食事だけでも、筋肉は成長しません。適切なトレーニングの実施とそれに合わせた適切なタイミングでの栄養摂取が効率の良い筋肉発達には必要不可欠と言えます。
2016年に発表された研究結果によると、就寝中のタンパク質合成力は日中の活動時間帯に比べて低下するとのこと。そのためタンパク質を睡眠直前にとってもあまり意味がないという説が広がりました。しかし、実はこの研究には続きがあり、40g以上の比較的多量のタンパク質を睡眠直前に摂った場合は、タンパク質を摂らなかった場合と比べて有意に筋肉の合成量が増加したのです。
睡眠中はタンパク質の吸収率が低下するため、25g以下のタンパク質摂取量ではほとんど筋肉の合成を促進することはできません。しかし、40g以上のタンパク質を摂ると低下した吸収率をカバーすることが可能となるため筋肉が合成されるのです。栄養療法の分野では基本となっている「大量摂取」の概念に似たような結果と言えるでしょう。
夕方の筋トレと就寝前タンパク質摂取の相性
さて、実は睡眠前のタンパク質摂取の有効性を最大化するにはトレーニングの実施時間にも気を配る必要があるのです。
就寝前にタンパク質を多く摂り、寝ている間の筋肉合成を最大化させようとする場合は夕方以降にトレーニングを実施することが望まれます。逆に言えば、夕方以降にトレーニングをする場合は睡眠前のタンパク質摂取量に相当気を使う必要がある、という意味です。
一方、午前中や昼の早い時間帯にトレーニングを行う場合は寝るまでの間に何度かに分けてたっぷりとタンパク質を摂りましょう。寝る前にも摂るに越したことはありませんが重要度はやや下がります。
1日の摂取カロリーに上限を設定している場合は、タンパク質の摂取量は筋トレ直後が最も多くなるようにし、その後食事の度に徐々に減らしていくようにすると良いでしょう。
寝る前のプロテインはカゼインをチョイス
睡眠直前にとるタンパク質としては、消化器官への負担も考えるとあまり食物繊維や脂質を多く含んでいるものは避けた方が良いと言えます。
しかし、一般的なホエイプロテインの場合は消化吸収スピードが速すぎるため睡眠の後半には結局栄養が枯渇してしまうことになります。
これらの問題点を解決するためには「カゼインプロテイン」が最も適しています。カゼインはホエイ同様牛乳から作られたプロテインですが、胃腸での滞在期間が長いため長時間に渡って栄養を供給し続けてくれます。
寝る前の多量のタンパク質摂取には、カゼインプロテインを利用するようにしましょう。