スーツにあるのはルールの前に、哲学だ

  • 2016/07/22
  • ファッション
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  • ファッションマジシャン◆ yutaka
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スーツという装いは早いもので、その起源と言われる装いから、今年の10月7日で350年目を迎えます。民族衣装や伝統工芸品といったポジションにおさまる事なく、ファッションの第一線に登場できる地位を維持し続ける装いというのは、スーツくらいのものだ、なんてことを専門学校の時に学んだことを思い出します。そして、とてもルールの多い装いだ、という事も学びました。

最近の男性ファッション誌やインターネットサイトでは、スーツの着こなしルールなんていうのを頻繁に見かける様になりました。何年か前では考えられなかった現象ですが、今では当たり前になってしまっていますね。でも、本当にスーツのルールって多くて、全てを把握しきれないなと思った事はありませんか?実際、一度に全て覚えるのって大変ですし、そもそも怪しい情報や間違った情報でさえも、たくさん出回っていますから、正しい情報を選び出すのも一苦労です。

そんな中でスーツをどう着こなせば良いのか?という時の、大事な考え方をお伝えしましょう。

 

◇まず、ファッションとスーツの関係

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巷のファッションという言葉で語られる服や装い自体は「現在を過去に追いやることこそが正義」みたいなところがありますから、基本的には様々なものが出ては消えて、を繰り返していきます。「流行は回っている」なんて言われたりもしますが、実際には昔のものがそのまま出てくるわけではなく、単に昔に流行った形や気分といった、一部分を拝借してきて、現代風にアレンジし直していく、という動きがメインなわけです。

そんな中でスーツというのはその形、装いをほとんど変えることなく、今に残っている訳です。もちろん、時代の空気を纏うだけの懐の深さや遊びの部分も持ち合わせているからこそ、いまに残っているのですが。つまりそれが、スーツという装いです。350年という歳月の中で、あらゆる人の叡智を積み重ね続けながら、現代のスーツはつくり上げられています。男を格好良くするためのノウハウが、これでもか!というくらいに、詰まりに詰まっているのです。

これは、その他の装いではありえないことです。その他の装いでは、どこかの天才デザイナーが出現すれば、新たな装いとして、比較的簡単にその座を奪う事も出来るかもしれません。新しいものが出て来れば、それまでのものは古くなっていくしかない、というのを繰り返しているわけですから。しかし、スーツはそんな目まぐるしく移り変わる流行の波から、あえて距離を置いていました。だからこそ、350年という歴史の中で独自の美意識を発展、進化させ続けることができたとも言えるでしょう。

 

◇本来のスーツとそのルール

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そんな歴史に裏付けられてきた装いのスーツですから、このスーツを装うための基本的なルールをなぞるだけで、大人の男としての格好良さをかなり高いレベルで表現できてしまうのです。

でも、そのルールは「大人の男としての格好良さを表現するため」のものですから、ルールを守るためのものではありません。でも、ルールが多かったり、細かいと、どうしても「手段を目的にしてしまう」ようなことに陥りやすいので、気を付ける必要があります。

さらには、最近では「スーツを着るならこのルールさえ守ればOK!」なんて安直すぎる情報も多い訳です。実はある場に限定した着こなしのルールなのに、どんな場面でも通用するのだろう、と誤解される様な書き方をしているものなど。

何度も書きますがスーツのルールというのは「自分らしく格好良く装うため」のものです。しかも、実際の着こなしではTPOも意識する必要があります。そう考えれば、簡単には「これがどんな時にも通用するルールです」なんて言い切ることが出来ないことが、分かりますよね。実際のところは、誰と会うのか、どういう場なのか、どんな風に装うのか、といった事を自分なりに把握した上で、必要に応じて変化させていくものですから。

 

◇スーツに哲学を

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つまり、スーツの着こなしで意識したいのは単なる、盲目的に守る様なルールではなく、「格好良い男であろう」とか「格好良い男としての人生を謳歌しよう」とする自分なりの哲学だと思うのです。

巷にあふれかえる、スーツのルール情報に翻弄されすぎない様にしていただきたいと思います。そもそも、インターネットにあふれるファッション情報で、特にスーツに関してのものというのは、間違いだとは言い切れなくても、怪しいものが結構多いものです。

しかも最近は、スーツが目まぐるしく移り変わるファッションの流行に取り込まれている部分もあるので、スーツの基本ルールと言いながら、実際には今だけしか通用しない様な、刹那的な流行のルールを書いているものもあります。実はこれ、ファッション誌でさえ、本来のスーツの基本と、流行のスーツのルールがごちゃ混ぜになっているものがあります。

こういった、玉石混淆のルールに翻弄されてしまっては、自分らしい格好良さなど見つけられなくなってしまいます。だからこそ意識していただきたいのは、その先にある「どんな格好良さを表現するのか?」という事です。ルールは、そういった哲学があってはじめて活きるもののはずですからね。

そんな哲学を持つだけで、装いにも立ち居振る舞いにも、芯が出来ていきます。そういう着こなしこそ、年を重ねたオヤジが楽しめるスーツですよね。

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