警察への通報は?~自動車事故の当事者になったとき
- 2018/06/07
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警察に届けると面倒だという考え方は危険
自動車を運転中に他の自動車と事故になったとき、いちばんに考えることはなんでしょうか?
「自分や同乗者に怪我はないか」「相手の自動車に乗っている人は大丈夫か」と、まずは人間の安否を気にするのは自然なことです。続いて、自分の自動車の損傷の度合いと、相手の自動車のダメージを確認しようと思うのではないでしょうか。
ここまでは別に問題になるようなことはありません。状況次第では救急車を手配したり、救護措置を行ったりします。もちろん、警察への通報もするはずです。しかし、ちょっとした接触事故の場合、この段階でおかしなことが起こり得ます。
つまり、警察には連絡しないでおこうという流れです。
カッコいいオヤジなら知っているとおり、事故の当事者となった自動車の運転者や同乗者には、警察に報告する義務があります。ところが、こんな小さな事故で警察に報告するなんて面倒だとか、警察で手続をするなんて大袈裟だと考えるオヤジが少なからず存在しています。
そこで、両方とも面倒がっていれば、両者の思惑が一致するため報告はなしです。しかし、一方が警察に届けようとすると、それをやめさせようと説得や脅しをするケースもあります。自分の方が分が悪いと考えて、泣き落としや即決示談を持ちかけるというオヤジもいれば、無免許や飲酒の発覚をおそれて阻止しようとするオヤジもいます。
しかし、そのようなケースに遭遇しても、安易に同意するのは考えものです。そもそも、相手が何をいおうが、それで報告義務がなくなるわけでありません。
警察さえ知らない事故は証明のしようがない
その事故が発生したことを客観的な資料と効力で公的に証明してくれるのは、その場では警察しかないわけです。
また、保険会社に連絡したら、事故証明を取ってくださいといわれます。当たり前ですが、警察に届け出ていない事故には、事故証明は発行されません。
いや、相手が10対0で責任を認めているから保険会社は関係ない。という場合でも、警察に報告しておかないと厄介なことになるおそれがあります。ましてや、自分にも責任がある場合はなおさらです。どの場合でも、相手が「ここで示談しようよ!」といってきても、アッサリ乗ってはいけません。
警戒すべきは、あとから「事故が原因で身体的なダメージを負った」などと虚偽による因縁をつけられることです。「そんな奴はおらんやろ」といえないのが残念なことで、中には本当のケースもあるでしょうが、実際に強請られた話は聞かれます。警察に届けていれば、まずは、どの程度の事故だったのかがわかります。
もちろん、警察が保険会社のように割合を決めるわけでもなければ、人体への影響を「ない」と決められるわけではありませんが、”ちょこっと”傷がついた程度の接触だったことは調書として記録に残ります。これで人が大怪我をする可能性が薄いことはわかるでしょう。もし、警察に報告していなければ、”ちょこっとだった”事故を「ガツン」とやられたという話になるかもしれません。
自動車事故は、時間の経過とともにあっという間に証拠が散逸してしまいます。事故車も修理されてしまえば検証の使用がありません。修理したところが真っ当な工場ではなく、一味だったりすると口裏合わせも完璧です。
さらに恐ろしいのは、ひき逃げ、当て逃げの犯人にされてしまうことです。後日、法外な賠償を請求され、嫌なら警察にひき逃げされたというぞ!と脅されるというパターン。
そして、これが本当にコワいのですが、自分が被害にあったとき、わずかな金銭を出されて示談してしまうケースです。この場合、本当の後遺障害などが生じたとしても、すでに終った話しとなる可能性があります。
高齢ドライバーの問題が注目されている昨今ですが、高齢ドライバーは、若くて威勢のいい事故の相手から面倒なことは避けようと迫られれば、応じてしまうかもしれません。こんな時代だからこそ、親世代がハンドルを握っているというオヤジは注意する必要がありそうです。