4月7日の『世界保健デー』の今年のテーマは「うつ病」
- 2017/04/02
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世界保健機関(WHO)の世界保健デー
2016年は糖尿病がテーマであった世界保健デーですが、2017年はうつ病がテーマです。この世界保健デーは、世界保健機関(WHO)が規定する公共保健キャンペーンのひとつで毎年テーマが異なります。
WHOファクトシートには、『うつ病は、一般的な精神疾患である。世界的には、3億人を超える全ての年齢層の人々が、うつ病で苦しんでいる。』や『最悪の場合、うつ病は自殺につながることがある。』などが書かれています。日本においても、自殺者のうち3人に2人がうつ病などの健康上の問題を抱えているといわれており、身近な問題であるうつ病には病気としてだけの問題以外にも大きな危険性が含まれていることがわかります。
うつ病の種類
うつ病には、身体因性うつ病、内因性うつ病、心因性うつ病があります。ヤジアップ世代の方が仕事をきっかけに引き起こすうつ病といえば、心因性うつ病であることが多くなっていますが、糖尿病などの病気をきっかけとした身体因性うつ病にかかることもあります。また、最近では上記のいずれにも当てはまらない非定型うつ病というものもあります。これはどちらかといえば、新入社員のような比較的若い世代の人に多く、職場に行くことはできないけれど、職場以外の場所では元気で活動的であることがあります。
うつ病の治療
どの種類のうつ病であっても、病院にかかることが大切です。また、自覚がなくても職場で実施したストレスチェックで「高ストレス」と判定された場合には受診する必要があると考えた方が良いですし、ストレスチェックを受けていない人は『5分でできる職場のストレスチェック』を利用すると良いでしょう。
うつ病には薬が効く場合とほとんど効かない場合があります。ただし、眠れないなどといった、ひとつひとつの症状に対しては、薬を飲むことで改善することもあるので、薬を飲んだあとの状態を書き留めておき、次に受診する際に薬の効果の有無について医師に伝えましょう。
会社に残るか転職するか
うつ病になり、いくつかの条件をクリアしていれば、傷病手当を受けることができます。細やかなルールはありますが、傷病手当では1年6か月にわたって、それまでの給料の3分の2の金額を受け取ることができ、さらに所得税の課税対象にはならないので、転職する意欲や転職後にうまくいく自信がなければ、まずは1年6か月の期間はしっかり休むことをお勧めします。
また、転職活動の際には、本来であればうつ病であることを理解してもらったうえで就職したいところですが、現実的にそのような状態で転職できる可能性が低いので、隠すことになるかと思います。ただし、うつ病であることを隠せば、次の会社では今まで以上に頑張らなくてはいけないとプレッシャーになることもあるので、せめて家族には今まで以上に協力してもらうとか、自分の気持ちを吐き出せる場所や人(例えば、公的な電話相談やカウンセラー)を確保しておくことをお勧めします。