東京パラリンピックは22競技540種目に

オリンピックの陰に隠れてしまうパラリンピック

2017年8月6日、2020年に行われる東京パラリンピックの競技種目が正式に決定されました。その数は22競技540種目という膨大なものです。

ただ、パラリンピックといえば、毎回オリンピックの盛況ぶりの陰に隠れてしまうマイナーな大会というイメージがあるのも事実といえるでしょう。

2018年の平昌冬季パラリンピックを振り返ってみても、オリンピックではあれだけ大騒ぎしていた公共放送が、時間帯に関係なく、ほとんど生中継していませんでした。これがオリンピックなら、夜中でも生中継するだろうところ、隣の国で行われている大会なのに、いつ見てもほとんどやっていないという扱いです。


しかも、生中継どころか、中継録画でさえ少なかったようで、期待していたオヤジのイライラも大きかったのではないでしょうか。

公共放送には、「不要な番組」よりパラリンピックを流してもらいたいものです。実際、こうしたメディアの扱いが、大会の注目度に大きく関係することは否定できないでしょう。

今度の2020は、地元開催となるわけですが、どの程度の放送体制をとるのかが気になります。これで相変わらずだったら…。そんなことはないでしょう。問題は、その次です。

さて、どうしてもオリンピックとの差ができてしまうことへのアプローチとして、オリンピックとの開催順の入れ替え策なども提唱されています。オリンピックが終ってボルテージが下がってしまった時期にやるよりも、オリンピックへ向けて盛り上がっていく時期の開催の方が注目度は上がるだろうというものです。

この案は、いまのところ実現しそうにありませんが、やってみれば面白いだろうとは考えられます。

念のために確認しておきますと、オリンピックが2020年7月24日~8月9日の日程で行われ、パラリンピックは8月25日~9月6日の予定です。

 

パラリンピックの見所

それでは、22競技540種目の中から、2年前の現時点で注目したい競技・種目をチェックしておきましょう。

まずは、オリンピックと共通の競技からです。

・柔道
柔道は13種目が実施されます。柔道における種目は、階級別の戦いを指します。男子が60kg級から100kg超級までの7種目、女子は48kg級から70kg超級までの6種目です。オリンピックとは異なり、視覚障害者の対戦であることから、初めから組んだ状態で試合を行います。

オリンピック柔道で、組み手を嫌って逃げ回るかのような試合展開にストレスを感じているオヤジにとっては、内容の濃いパラリンピック柔道は見応えのある競技です。

・水泳
パラリンピックの水泳では、距離、泳法、性別、障害によって分けられた146種目が実施されます。オリンピックと異なり、視覚障害の選手には壁を知らせるためのコーチによるタッピングが行われます。このタイミングが狂うと、大きく順位に影響する可能性があり、見ている方が緊張することも。

また、いろいろな障害を乗り越えて、見事な泳ぎを披露する選手の姿には、思わず凄いねぇーと唸ってしまいます。

続いて、パラリンピック独自の競技です。

・ボッチャ
スポーツといえば、飛んだり跳ねたりといった動的なものがメインになりがちですが、そんな中、動きそのものは静かな中にも熱い戦いが繰り広げられるボッチャはパラリンピックらしく楽しい競技だといえます。男女混合で個人、団体、ペアの7種目が行われます。


目標となるジャックボールをめがけて手玉を投げる単純なルールですが、相手のボールを乗り越えたり利用したりと、高度な技術と戦略、戦術を要する頭脳ゲームです。

・5人制サッカー
5人制サッカーのフィールドプレーヤーは視覚障害者である点が大きな特徴といえます。ゴールキーパーはある程度見える必要があるため、弱視か視覚障害のない選手です。見えていないフィールドプレーヤーには、声で状況を伝えます。ボールには動くと音が鳴る仕組みが施されているため、どこにボールがあるかがわかるようになっています。

どんなに個人技が優れていても、周囲のアシストがまずければ意味を成さない点も一般のサッカーと異なる点で、手に汗握りながらの観戦ができるでしょう。

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