猫は本当に3日で恩を忘れるのか?

猫はクールな生き物

昔からのことわざの類に「犬は3日飼えば3年(または一生)恩を忘れないが、猫は3年飼っても3日経ったら恩を忘れる」というものがあります。犬や猫を飼ったことがあるオヤジなら、この言葉が真実かどうかはわかっていることでしょう。しかし、動物を飼育した経験を持たないオヤジにはわからないかも知れません。

早速、答えを発表します。そういう猫もいるかも知れない!これが答えです。猫という生き物が3年の恩を3日で忘れる存在だという証明はありませんし、実際にそのような事実はないでしょう。個体によっては、そういう猫が存在していてもおかしくないと言うだけの話です。

Aさん宅の猫は、3年どころか3ヶ月飼っていただけで、失踪先から自宅へ帰還しています。ただ、それは、家につくといわれる猫の帰巣本能かも知れません。しかし、Bさん宅の猫は、数ヶ月ぶりに前の飼い主の姿を見たとたん、ダッシュして擦り寄って行きました。このような事例はどこにでも存在するようです。もし、猫が3日で恩を忘れる生き物であれば、今の飼い主の足元を離れて前の飼い主のところへ飛んで行くはずがありません。もちろん、このとき、前の飼い主はペットフードや猫じゃらしを持っていたわけではないのです。

では、どうしてこのような猫にとって不名誉ともいえる言葉が広まったのかが気になります。それは、おそらく猫がクールな生き物であることと無関係ではないでしょう。いま正に腹を向けて転がっていた猫が、次の瞬間には何を言っても知らん顔をする光景が日常的に繰り返されています。

その、あまりの素っ気無さから、猫は恩を忘れるという表現が広まったのかも知れません。また、そもそも動物に恩という概念があるのかが疑わしい話でもあります。しかし、それを言ったらおしまいです。

 

猫を飼うときの心構え

猫と言っても、種類や性格で行動は様々です、しかし、基本的な性格がクールであることは間違いないでしょう。猫自身は、クールに接しているつもりはないかも知れません。しかし、目の前にある喫緊の課題以外に興味を持っていないのが猫!という動物だと思っておけば失敗も失望もしなくてすむというものです。

ただ、子供のうちに避妊手術や虚勢手術をした猫は、精神的に子供の部分を多く残したまま大人になるという意見があります。確かに、子供を生んだ経験を持つ猫よりも、早い段階で手術をした猫のほうがじゃれ付きやすい感覚があります。と言っても、多数のサンプル調査をしたわけではないので、あくまでも事例というレベルの話です。しかし、クールさのレベルが低い猫を望むなら、試してみる価値はあるかも知れません。

また、不用意に頭数を増やさない点や、病気や怪我を予防する観点からも早めの手術は望ましいことと言えます。

いずれにしても、オヤジが猫を飼うときは、過剰な期待をしないことです。「そこに存在がある」ことが、コンパニオンアニマルとしての猫なのです。たまに遊んでもらうつもりで飼いましょう。

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