嵐の前の静けさか?米朝舌戦の行方

ロケットマン発言のその後

アメリカのトランプ大統領が、国連総会の演説でロケットマン発言をしたことを受けて、北朝鮮からは徐々に反発の声明が出てきました。その中でも、金正恩委員長自身からの「相手を見て物を言え」的な発言は、トップ自らの発言として重大ニュースとなりました。もう、これで行くところまで行くのか?との観測が増える中、その後の舌戦が落ち着いている感があります。

これまでの主要な発言の要旨は以下の通りです。
トランプ大統領:「ロケットマンは自殺行為をしているようなものだ。」「アメリカと同盟国を守らなければならなくなれば北朝鮮を完全に破壊する以外にない。」

北朝鮮高官:「犬の遠吠えだ!」
金委員長:「言葉は慎重に選び、相手を見て喋るべき。」「アメリカの狂った老いぼれ」「超強硬対抗措置の断行を慎重に考慮する。」
北朝鮮高官:「太平洋での水爆実験も」「我がロケットがアメリカを襲うことも」
トランプ大統領:「リトルロケットマンの考えのままなら、この先は長くないだろう。」

このような感じの応酬が行われており、この次は本当に撃ち合うしかないのではないかと考えてしまうもの無理はありません。

そして、その後の両陣営からは更なる決定的な言葉が聞こえてきません。これはどういうことでしょうか。そんな中、2017年9月29日には、北朝鮮がミサイル発射の準備を行っているとの報道が流れました。しかし、衆院選・希望の党の話で盛り上がっているマスコミでは、北朝鮮関連の報道が少なくなっています。

 

次に発射されるミサイルに注目?

この発射準備が疑われているミサイルについては、SLBM潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験の可能性が強く、その意味では一連の舌戦の次にくるものでもなさそうです。しかし、北朝鮮がこのタイミングでミサイルを発射するとすれば、アメリカへのさらなる強硬姿勢を示すものに違いはないでしょう。

仮に、火星何号かのミサイルを発射するようなら、それがどこへ向かうかによって緊張の度合いが異なります。

ある意味、舌戦が繰り広げられている間は平和ですが、沈黙が支配する事態になれば、開戦の危険性が高まっていると考えられます。通常では出てこない金委員長自身の対米強硬発言が出されたことが、罵り合いのピリオドだったとすれば深刻です。いまでは、後見的な立ち位置にいたはずの中華人民共和国・北京政府とも関係が悪化しているとされる北朝鮮の次の一手に注目が集まります。

これまで、誰も経験したことのない罵り合いがもたらすものが何であれ、国としてしっかりと対応することが求められるのは当然です。同時に、オヤジたちも慌てることなくできることをしなければなりません。まずは、自分と家族の身を守ることです。考えられる準備はいろいろありそうですが、早めに準備しておいたほうが良いでしょう。脅かすわけではありませんが、根拠なく楽観視することが一番危険です。それが無駄になったとしても、それはそれで一番喜ばしい話ですから。

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