ホントは大切「グリップ」で筋トレ効果はこんなにも変わるんです!

なんとなーく握るだけじゃダメ!

さあ筋トレをしよう!ベンチプレスにダンベルカール。ガンガン鍛えていくぞー。と意気込む前に、ちょっと「グリップ」や「手幅」について考えてみましょう。

上半身の筋トレを行う時、ほとんどの種目においてバーやシャフトを「握り」ますよね。実はこの「握り方」一つで筋トレの効果が大きく変わるのです。

筋トレ初心者のうちに、正しいフォームやグリップ、握り方について知っておくのはとても良いことです。変なクセがつく前に、正しく、効果的なトレーニング方法を知っておきましょう。

 

ベンチプレスのベストなグリップ幅は?

ベンチプレスをやってもなかなか上手く大胸筋に効かせられないという人も多いようです。この場合、思い切ってグリップの手幅を大きくワイドにしてみるという方法が有効です。

実験によると、肩幅に対して100%の広さ、135%の広さでそれぞれバーベルを握り、ベンチプレスを実施した場合両者にあまり大胸筋への刺激に違いは生まれなかったものの、190%まで広げてベンチプレスを行った場合はかなり大きな刺激が入るようになったとのこと。腕を広げれば広げるほど可動域は狭くなりますが、大胸筋を狙い撃つという意味では有効なようです。また、インクラインベンチプレスではやや狭めのグリップ幅の方が大胸筋上部へ刺激を与えやすいという実験結果も発表されています。

 

持ち方でぜんぜん違うダンベルカール

ダンベルを持ち、肘を曲げて行うダンベルカール。上腕二頭筋トレーニングの代表的種目ですね。

このダンベルカールもグリップの仕方で若干効果が違うのです。

ダンベルカールを行う際、特に念入りに鍛えたいのが「短頭」です。これは二頭筋の内側を指します。ちなみに外側は長頭と言って、ダンベルカールよりもハンマーカールで鍛えると効率の良い部分です。

ダンベルカールによって二頭筋の短頭部を鍛えようとする場合、最後にぐっと小指側が上になるように手首をひねる動作が大切になります。

この「ひねる動き」をスムーズに行うためにはダンベルのシャフトをほんの少しだけ、親指側が長くなるように持つと良いのです。こうすることで手首を返した時に強く上腕二頭筋の内側を刺激できるようになるのです。

 

背中の筋トレは小指が肝!

ベンチプレスでのバーの握り方では「親指側に力を入れよう」と解説しました。つまり「押す動作」を行う場合は親指が大切というわけですね。

この全く逆の動作として「引く」動きが重要となるトレーニングがあります。懸垂やベントオーバーローなど、背筋を鍛える種目です。

これら、引く動作を行う場合は小指側に力を込めることが大切です。懸垂の場合は親指をバーに巻かず、サムレスでやるのもオススメです。

広背筋付近から続く神経系は、小指の先まで繋がっています。これを尺骨神経といいますが、この神経を十分に働かせることが背筋トレーニングの重要な肝なのです。

パワーグリップを使えば親指を巻かなくても握力を十分確保できるはずです。今度から背筋トレーニングをする時には、小指を強く意識してみてくださいね。

この記事の作者

加藤薩樹