毒をもって毒を制す?体脂肪をやっつける脂肪があった!

トマトを食べると痩せる?メカニズム

数年前、トマトダイエットというのが一世を風靡しました。まだ記憶に残っている方も多いと思います。
あのトマトダイエットが他の「一種類食べダイエット」に較べて人気が高かったのかというと、一定の効果をあげる可能性が高かった事、そして科学的なエビデンスが一応しっかりしていた事、がその理由と言えるでしょう。

トマトには「13-OXO-ODA」という成分が多く含まれており、この13-OXO-ODAは体内の受容体の一種「PPARα」を活性化する働きを持っているのです。
このPPARαには細胞の内のペルオキシゾームという細胞小器官を増殖させる能力があります。ペルオキシゾームには体脂肪を脂肪酸へと分解したり、アミノ酸を代謝するという働きがあるのです。

細かい話をグダグダと説明してしまいましたが、とにかくトマトを食べると「体脂肪が分解される事は分解される」というわけです。

どうにも奥歯に物が挟まったような言い方になるのは「分解される事と、エネルギーとして使われ燃焼する事は別である」からです。つまり、トマトは体脂肪を分解してはくれますがエネルギーとして消費はしないので運動しなければ再び体脂肪に逆戻りしてしまうのです。うーん、なんとも惜しいですね。

 

CLA(共役リノール酸)とは

さて、ではいよいよ本題です。トマトに一定のダイエット効果があるのは分かりましたが、実際に体感できるレベルで必要となるのは最低でもトマト6個分の13-OXO-ODAです。これを毎日毎日欠かさず摂取するのはかなり過酷だと言えるでしょう。

そこで活用したいのがサプリメント化もされているLA(共役リノール酸)です。CLAは不飽和脂肪酸であると同時に、実はCLAは13-OXO-ODAそのものの前駆体なのです。

CLAであれば3g摂取すればトマト6個分とほぼ同等の効果を得ることができます。飲むだけでではなく運動もしなくてはなりませんが、それでも毎日トマト6個食べるよりは遥かにマシだと言えるでしょう。

 

魚油にも高い除脂肪効果がある!

さて、日頃から健康に良いと言われることの多いEPA。これも主に青魚に多く含まれる良質な脂質の一種です。サバやイワシなどは脂が乗っているとカロリーも大きくなってしまうため女性からは敬遠されがちなのですが、実はむしろ積極的に食べておきたい食材と言えます。

このEPAにも先程ご紹介したPPARαを元気にする力があります。CLAと一緒に摂取するとより体脂肪減少効果が強まることは言うまでもありませんね。

ちなみに私がコンテスト向けに減量する場合、必ず摂取するサプリメントとしてCLA・フィッシュオイル・カルニチンがあります。カルニチンは他の2つとは異なる経路ではあるものの、体脂肪を分解しエネルギー化を促進してくれる成分であることに違いありません。

サプリメントによる除脂肪効果は一回や二回使って大きく体感できるものではありません。しかし、数ヶ月スパンで減量期を捉える場合その違いは最終的にとても大きな結果となって返ってきます。

カロリーやマクロ栄養素の管理、そして日々の筋トレだけでは脂肪減少が停滞期に入ってしまった場合、これらのサプリメントをガツッと入れてあげるのはとても良いアイディアだと言えるでしょう。

この記事の作者

加藤薩樹