被害者も加害者もツライ、性犯罪を繰り返さないための治療

  • 2017/10/24
  • ヘルスケア
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「ムラムラした」だけでは表せない疾患

「ムラムラした」だけでは表せない疾患
性犯罪をした人が逮捕されると、警察は「ムラムラしたからやったのか」というような決めつけで捜査をし、調書にも「ムラムラ」という言葉が残されがちです。この言葉だけをみると、性犯罪者は性欲が人一倍強く、自制できない人ばかりであると私たちはイメージしますが、実際のところは脳機能やホルモン分泌に異常があって、そのような行為に及んでしまう人もいるので、「ムラムラした」という卑猥な表現が犯罪者の治療の機会を妨げるケースもあります。

ひと昔前であれば、性嗜好に関する相談をできる場所がなく、性犯罪者は被害者と示談をしてお金で解決をするか、罰金を支払うか、刑務所に入るかという方法でしか、罪を償うことができませんでしたが、今ではそれにプラスして専門家による治療を受けることで、より深く罪を償い未来に繋げていくという方法があります。

 

刑務所の中の再犯防止プログラム

刑務所の中の再犯防止プログラム
何通りかある再犯防止プログラムですが、性犯罪に関するプログラムも組まれています。このプログラムの受講者と非受講者を比較すると、受講者の再犯率の方が低いこともわかっており、一定の効果を発揮しているようです。

ただし、このプログラムはある程度の時間をかけて進めるものなので、刑期が短い受刑者は受講できないようです。そもそも、性犯罪の再犯率は高いので、それを考えると再犯防止プログラムの受講の有無に関わらず、性犯罪の加害者自身や支援者が何かしらの手を打たないと、ただ、刑務所に入った時間と被害者や弁護士に支払った分の財産が減っただけで何の解決にもならないことになってしまいます。

 

薬物治療や認知行動療法もある性依存症

薬物治療や認知行動療法もある性依存症
一部の性犯罪者だけに限らず、パートナーや不特定多数の人との性行為をコントロールできない性依存症の人もいますが、今ではこのような性の問題に取り組んでいる精神科もあります。それこそ「ムラムラ」が止まらないとか、幼い子に対して性欲を感じるとか、性行為を続けないと不安で仕方ないとか、何かしら、自分は普通ではないと感じられるようであれば、受診をするのが治療への近道です。

一般的にパートナーに対して性行為を行うことは許容されている世の中ではありますが、パートナーにも人格がありますから、それを否定するような性行為は性的DVとして位置づけられています。DVもまた犯罪ですから、互いに辛い状況に陥ることになります。パートナーの理解があれば一緒にカウンセリングを受けてみても良いかと思いますが、逆に、自分のパートナーが何かしらの性的な疾患を抱えていると考えられるような場合には、受診を勧める勇気も必要です。

また、蛇足ではありますが、性犯罪を起こしてしまった後、被害者や裁判官の心象を良くするためにも、この治療を利用している人もいます。もちろん、治療は受ければすぐに効果があるものではありません。きちんと続けることが重要ですので、治療を受け始めたことがどれだけ性犯罪者の利益になるかは、そのときどきの判断になります。

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